2017年11月01日(水) 18:01
▲“人”を育てることにも熱心な角居師、その原動力とは?
菊花賞をキセキで勝利した角居勝彦調教師。国内だけでなくヴィクトワールピサでドバイワールドカップ、デルタブルースでメルボルンカップと海外でもビッグレースを制覇してきた。さらに今春は13週連続勝利を挙げ、競走体系が大幅に刷新された1984年以降では新記録を樹立。これだけ活躍馬を育てる角居師だが、育てているのは馬だけではなかった。
ハッピースプリントを管理する大井・森下淳平調教師や、園田・姫路リーディングの新子雅司調教師など地方競馬のトップトレーナーは開業前、角居厩舎に研修に訪れ大きな影響を受けたという。一体どんな秘密がそこには隠されているのだろうか。前編は門下生の森下師と新子師、後編は角居師の話をお届けする。(取材・文・写真:大恵陽子)
(前編のつづき)
ヴィクトワールピサでドバイワールドカップを制し、牝馬のウオッカでは日本ダービーを制覇した角居勝彦調教師。今年5月には13週連続勝利を挙げ、競走体系が大幅に刷新された1984年以降では新記録樹立となった。
多くの活躍馬を育てる角居師は、これまで人も多く育ててきた。JRAに限らず地方競馬の調教師も然りだが、きっかけは技術調教師時代に藤沢和雄厩舎で研修を受けたことだった。
「森先生のところのアグネスワールドがヨーロッパ遠征する時に、ドージマムテキと一緒に行かせていただきました。美浦で検疫中、一般の調教時間帯は暇なので色んな所を見学して、一番気になる藤沢厩舎を外からチラチラ見ていたんです。そうしたら『何か用?』と藤沢先生に声を掛けられて、『新たに調教師に受かった角居です』と挨拶しました。すると『暇だったら乗れば?』と言っていただき、そこから研修が始まりました。・・・
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