2017年11月25日(土) 12:00
◆2キロの斤量差をどうとらえるか
その年のダービー馬、オークス馬が揃って出てくるとなれば、今年のジャパンカップは、まず、3歳馬について考えなければならない。3歳馬が古馬と互角以上の戦いを見せると言えば、英国のキングジョージ、仏国の凱旋門賞がある。その着目点としては、古馬より軽い斤量があるのだが、今回のジャパンカップでその点をどう考えたらいいのか。
日本の3歳馬で最初に勝ったのはエルコンドルパサーだが、これは外国産馬だった。まだダービーが○外に開放されていないときで、その3年後、2001年のダービー馬ジャングルポケットが、ジャパンカップ連覇をめざす5歳の強豪テイエムオペラオーを下し、史上初のその年のダービー馬による優勝を記録している。今年のレイデオロは、このときの情況によく似ているのだ。
3歳馬が55キロに対し古馬の57キロ、この2キロ差をどうとらえるか。斤量差は距離が長いほど考えなければならないから、これは気にしないわけにはいかない。言い訳なしの府中2400米だから。あとは、勝負の気配をどう感じるかだ。
ジャングルポケットのときは、短期免許で来日していたO・ペリエ騎手が騎乗し、ステイゴールドの武豊騎手の動きをマークし、じっくり構えて直線勝負に出ていた。コースを当然よく分かっている武豊騎手は、外国人騎手のターゲットにされることが多い。大レースであり、彼が有力馬に乗っているときほどその傾向は強い。
レイデオロのルメール騎手は、相手がキタサンブラックと見てレースにのぞんでくるだろう。藤沢和調教師は、過去4頭の3歳馬のジャパンカップ挑戦を生かし、ゆとりのローテーションでのぞんできた。もう一頭の3歳馬オークス馬のソウルスターリングの斤量53キロをどう考えるかもある。かつて3歳牝馬ジェンティルドンナの例があるが、こちらは三冠牝馬だからどう捉えるかは、簡単ではない。
レースの傾向から言えば、圧倒的に強いのが4歳馬で、次が3歳馬。5歳以上は少し劣っている。キタサンブラックは勝てば稀な存在になるし、サトノクラウンも同様。あとは4歳馬を探さなければならない。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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