騎乗姿勢の決定的な違いが見えた/チャンピオンズC

2017年12月04日(月) 18:00


◆「いつもカタカナ表記の騎手ばっかり」と言われるが…

 1番人気馬の単勝オッズは直前になって「5倍」を少し切ったものの、それまで上位10頭近くが「5倍〜14倍」の間に集中して刻々と変わる大混戦。

 みんな慣れているとはいい難い中京ダート1800mだけに、レースの流れが予測しにくかった。外から被されるのを嫌うコパノリッキー(父ゴールドアリュール)が最内枠を引いて、行く可能性大となった。それで「流れが落ち着く」とみるか、テイエムジンソク(父クロフネ)などの執拗なマークで「かなり厳しいペースになる」と読むか、だった。

 ペースは速くならなかった。コパノリッキーが出遅れた14年は別に、15年も16年も前半1000m通過は60秒台なので、今年の「61秒6」は、サウンドトゥルーの追い込みが決まった昨16年の「60秒6」よりちょうど1秒0遅かった。

 流れの緩んだ真ん中の1ハロン「12秒7」を除いて、レースを前後半の半マイルずつにしてみると、「前半48秒9-後半48秒5」。かなり緩い流れのマイル戦の平均ペースになる。また、前半1000m通過「61秒6」のあと、まだペースの上がらなかった3コーナー近くの1ハロン「12秒3」をカットすると、「61秒6-上がり36秒2」=1分37秒8。

 あまり時計の速くないダートのスローのマイル戦で、上がりだけの勝負になった場合のラップバランスそのものである。

 スローのマイル戦と同じような流れになって、こなせる距離の幅は広いが、フェブラリーS2連覇など1600mのGI格を7勝もしているコパノリッキーは展開有利になった。テイエムジンソクにぴったりマークされたものの・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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