2017年12月16日(土) 12:00
◆大外から伸びてくる勝ちパターンは一緒
朝日杯FSが阪神で行われるようになった2014年以降、その勝者のコメントから共通点が見出せる。最初の年は、ダノンプラチナ。前後半の800米が47秒3と48秒6でやや速い流れ。出負けしたが何とか我慢させ、4角手前外に出して差をつめ、さらに外に出して差し切った。蛯名正騎手は、いいフットワークで走るから、ヤヤ重で馬場の悪い内は走らせたくなかった。馬を信じてラストを延ばす競馬をしたと言っていた。
次の年は、リオンディーズ。前後半の半マイルが47秒3と47秒1の平均ペース。スタートは悪かったが後方で折り合いに専念して終いにかけるレースをし、かなり外を回りながらもゴール前でエアスピネルを交わしていた。M.デムーロ騎手は、馬のリズムに合わせてじっくり行った。ペースが上がってからの反応がよく、直線はいい伸び。フットワークが大きく、パワーがすごいとの感想だった。
昨年は、サトノアレス。前後半は、48秒3と47秒1とスローペース。前半は行く気がなく中団のやや後方で折り合いを重視し、直線入口で大外に出し満を持して追い出され、あと100米で先頭に立っていた。テン乗りだった四位騎手は、終いはいい脚を使うからと聞いていたのでじっくり運んだら、直線はとてもいい伸びだったと語っていた。
この3年、ペースは異なるのに、どれも大外から伸びてくる勝ちパターンは一緒。この阪神のマイルは、長い距離適性が重要だが、上記の3頭の勝ち馬に共通している点、つまり、それまで大外枠で1着か2着に入っていたということを引用すると、今年は、タワーオブロンドン、ファストアプローチ、ヒシコスマーが該当する。さらに、マイル以上の距離で成果を上げた馬なら、ダノンプレミアムとステルヴィオ、ケイティクレバーがいる。
いずれも甲乙つけ難いが、この6頭から上記のコメントをイメージするとしぼれるのではないか。まず、ひと息入れたステルヴィオ。ロードカナロアに初GI勝利をもたらすか。そして、タワーオブロンドン。1400米でも東京の直線であれだけの末脚を見せれば十分だ。この2頭にリフレッシュして好枠から展開をリードできるダノンプレミアムが加わり、この三つ巴に残りは押えに。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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