2018年02月10日(土) 12:00
◆ここ5年では10頭すべてが1800米以上で勝ち星
共同通信杯で連対を果たすと、明きらかに春のクラシックが見えてくる。ここ5年に限っても勝ち馬のイスラボニータとディーマジェスティが皐月賞を勝ち、リアルスティールが皐月賞で2着に入っている。また昨年のスワーヴリチャードはダービーで2着だった。共同通信杯2着馬でも、2015年のドゥラメンテは春の二冠を達成していた。
では、この5頭の共同通信杯出走時の戦績を見て、なにか分かるだろうか。
イスラボニータは4戦3勝で前走の東スポ杯2歳S1800米を勝っていた。ディーマジェスティは3戦1勝2着2回で前走の2000米を勝っており、スワーヴリチャードは3戦1勝2着2回で、その1勝は2000米、東スポ杯2着もあり、ドゥラメンテは3戦して1800米で2勝していた。この4頭はいずれもキャリア3戦以上、1800米ないし2000米で勝利しているという共通点があった。唯一例外はキャリア1戦でここを勝ったリアルスティールだけである。この馬は12月に1800米の新馬戦を勝ってここに登場していたが、父がディープインパクト、3代母にキングマンボの母でGI10勝のミエスクがいるという良血で、この頭抜けた血統背景から別格とみていいだろう。
つまり、キャリアは3戦以上が有力で、この5年の連対馬10頭のうち9頭が該当、10頭すべてが1800米以上で少なくとも1勝はしていたことになるのだ。
一方、一番人気で連対を外した馬はこの5年で3頭いて、そのうち2頭がキャリア2戦で、あと1頭、5年前に4着に敗れたラウンドワールドは5戦2勝のキャリアだったが、レースでは出負けして差をつめるだけに終っていた。
今年の出走馬では3頭がキャリア2戦以下で評価が分かれるが、2戦2勝のグレイルは京都2歳Sで後にホープフルSを勝ったタイムフライヤーをせり落とした末脚が生きる可能性が高く、無視できない。あとは3戦2勝で距離の点でも条件を満たすゴーフォザサミットが、放牧から戻って馬体充実の成果に期待できる。圏内には、オウケンムーンも入り、キャリア一戦のサトノソルタスは、もし走ったら別格の存在と見ておく。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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