スプリント界に新チャンピオン誕生、勢力図も変化/高松宮記念

2018年03月26日(月) 18:00


◆ファインニードルの強みは馬場状態やコースに注文がつかないこと

 上昇カーブに乗って絶好調の5歳牡馬ファインニードル(父アドマイヤムーン)が接戦を切り抜け、初GI制覇を達成した。新星というほど若いわけではないが、スプリント界は現6-7歳馬が主役をになう期間がつづいていたので、この新しいチャンピオン誕生によって勢力図は少し変化するだろう。
 
 オーナーは、名義変更により勝負服も世界のビッグレースで見慣れた濃いスカイブルーの、ゴドルフィン(3月中旬までの名義はH.H.シェイク・モハメド)。モハメド殿下のダーレー・ジャパンFの生産馬で(牝馬だけでなく種牡馬アドマイヤムーンも所有馬)、かつゴドルフィンの所有馬が日本のGIを制したのはこれが初めてのことだった。

重賞レース回顧

モハメド殿下のダーレー・ジャパンFの生産馬で、かつゴドルフィンの所有馬が日本のGIを制したのはこれが初めて

 ファインニードルは好位抜け出しの自在型で、馬場状態やコースに注文がつかないのが大きな強み。コンビで【2-0-1-1】となった川田将雅騎手も今回は自信にあふれていた。きわどい着差ではあったが、後続の直線の逆転を警戒し、全力スパートを少し遅らせたのがゴールの「ハナ差」だった可能性が高い。ベストは1200m【7-2-0-6】としても、いまなら1400m(1勝)くらいは平気と映った。

 午前中の4R(3歳未勝利)芝1400mで「1分22秒0(1200m通過1分09秒3)」が記録された。これなら良馬場に恵まれた今年こそ高松宮記念の「七不思議」が消え、1分07秒台のタイムが記録されるのではないかと思えたが、勝ち時計は1分08秒5(33秒3-35秒2)だった。

 これで馬場改修後のの高松宮記念のタイムは・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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