2018年05月17日(木) 18:01
▲クラシック一冠目を席巻した新鋭種牡馬の勢いは二冠目も止まらない!? (C)netkeiba.com
桜花賞はロードカナロア産駒・オルフェーヴル産駒が1着・2着。皐月賞はオルフェーヴル産駒・ルーラーシップ産駒が1着・2着。今年のクラシック一冠目は牝馬、牡馬とも、新鋭種牡馬の産駒が席巻しました。この勢いは二冠目も止まらないのか? まだまだデータの少ないこれら種牡馬の産駒の特徴とは? 馬券攻略の重要なヒントとなる“血統”について、“血統専門家”望田潤さんに見解を伺いました!
ロードカナロアの母レディブラッサムはセクレタリアト=シリアンシーの全きょうだいクロス3×4を持ちます。このクロスは非常に柔らかな体質を伝えるので、ロードカナロアも筋骨隆々の典型的なスプリンターではなく、しなやかさと俊敏さで短距離を走るタイプでした。
▲ロードカナロアは筋骨隆々の典型的スプリンターではなく…(撮影:下野雄規、(C)netkeiba.com)
種牡馬としてもこの柔らかさをよく伝えており、しなやかで無駄肉のつかない体質と穏やかで従順な気性は、多くの産駒に共通するところ。そのため2000m級をこなす産駒も散見されますが、こと牝駒に限ると、1700m以上は[0-0-0-19]と一度も馬券に絡んだことがないのです。
アーモンドアイは母フサイチパンドラ(エリザベス女王杯、札幌記念)からパワーと底力を受け継いでいますが、体型的には父ロードカナロアの影響が強く、総合的にみて2400mに距離が延びるのはプラスとはいえないでしょう。
超スローだったシンザン記念の追走をみてのとおり、今のところ折り合い面に不安は見られません。同世代の牝馬相手では能力や爆発力が卓越しているので、スローの上がり勝負ならばまたゴボウ抜きしてしまうでしょうが、15年のような緩みのないペースの持続戦だと、桜花賞のようには弾けなかった、というシーンもあるかもしれませんね。
▲父ロードカナロアの影響が強いアーモンドアイ、距離延長には一抹の不安が (C)netkeiba.com
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