迫力満点の上位争いが裏付けるレースレベル/札幌記念

2018年08月20日(月) 18:00


◆大スランプのダービー馬はもう大丈夫

 2006年から「定量」のGIIになって今年で13回目。夏のローカル重賞にとどまらないさまざまなレースパターンが生まれている。GIIなので、どういうパターンになっても夏の伝統の重賞らしく盛り上がるが、やはりGI馬、あるいはGI級が今年のように上位を争うと、明らかに迫力がちがう。良馬場には回復せず勝ちタイムは平凡だったが、レースレベルは非常に高かった。

 中間の雨でタフな芝だったところへ、飛ばす馬がいたので全体のペースバランスは「59秒1-62秒0」=2分01秒1。前半1000m通過59秒1のきつい流れのあとも、後続の追い上げは早く、中間地点からも「12秒4-12秒0→」。流れの落ち着く場所がなかった。そこで上がりタイムがかかり「49秒6-37秒6-12秒5」。結果、ハイペースを察してひかえた馬と、底力(総合力)に勝るGI級の争いになった。

 マルターズアポジー、何発も出ムチを入れたアイトーンの先行に、ネオリアリズム(こんなに2頭が飛ばして行くとは思わなかったモレイラ)まで積極的に先行したから、追走の馬まできびしい流れに巻き込まれることになった。 

 距離に心配のあったサングレーザーは、デキの良さとともに、絶妙なスパートが重なっての勝利。道中は少し行きたがったが、3コーナーすぎからインで待っていた。前が狭くなったのはたしかだが、結果、これが勝利のコース取りになった。ゴールの瞬間はマカヒキかと見えたが、最後は前が開かなかった分だけ、逆に脚が残っていた。

GI馬2頭との激戦を制したサングレーザー(撮影:高橋正和)

 2歳時のホープフルSを5着のあとずっと1600m以下に出走。本来、2000m級くらいは楽にこなせるタイプとしても、洋芝で2分01秒1も要するレースはきびしかったろう。きわめてタフである。母の半妹に・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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