2018年09月14日(金) 18:00
◆血統背景から重馬場もこなせそうな馬に注目
3日間競馬(土曜、日曜、月曜)の今週は、ずっと馬場コンディションに悩まされる危険大。阪神は先週も渋馬場だったが、開幕週らしく芝のコンディションは気にするほどではなかった。
だが今週は、前日の金曜日から月曜日まで、中山、阪神ともに降雨予測「80〜40%」が連続している。16日(日)の3歳牝馬の「ローズS]など、出走馬15頭中「10頭」まで、あまり重馬場向きとはいえないディープインパクト産駒。前売り参加には、ちょっとためらいが生じる。
「レインボーS」で、芝の重馬場で連対があるのは8歳牡馬エリモジパング(父マンハッタンカフェ)ただ1頭。昨秋の2200mを2分22秒7(上がり38秒3)も要した不良馬場の1000万特別を勝っているが、さすがに有力馬には入れにくい。
3歳シャルドネゴールド(父ステイゴールド)に注目したい。事実上のステイゴールドの最終世代になるこの馬、渋馬場の経験はないが、ステイゴールド産駒なら重馬場でのマイナスはない可能性大。なによりの強みは定量「54キロ」。定量は有利不利のない負担重量だが、もう3歳は古馬に総合力で追いつく時期にきている。
だが、まだ秋終盤ではない9月。クラスと距離も考慮されている定量54キロは、同じ牡馬の4歳以上馬の57キロと「3キロ」の差がある。能力のある馬にとっては有利な要素となる(500万条件の9Rは、定量でも全体レベルを考慮されその負担重量差は2キロ)。
シャルドネゴールドは、昨年末、中山2000mの葉牡丹賞でちょっと脚を余した印象があってジェネラーレウーノ(月曜のセントライト記念の人気馬)のハナ差2着。今春のGII京都新聞杯3着もわずか0秒3差だった。初の古馬との対戦になった前回の1000万特別では、元1600万級の4歳馬に勝っている。今回が格上がり初戦はたしかだが、重賞実績、また対戦相手から格下感は少ない。予測される渋馬場で54キロがプラスになる可能性が大きい。
このクラスですぐ通用した4歳サトノグラン(父ハーツクライ)と、血統背景から重馬場はこなす公算大のレッドローゼス(父ステイゴールド、母の父ガリレオ)。勢いにのるハービンジャー産駒のドレッドノータスが相手本線。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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