【騎手のGIコース解説】和田竜二騎手が天皇賞・秋の東京2000mを解説 相棒ミッキーロケットの手応えも

2018年10月22日(月) 18:01

GIドキュメント

▲2000年にテイエムオペラオーで制した舞台“東京2000m”を和田竜二騎手が解説 (撮影:大恵陽子)

GIが行われる舞台を、実際に勝った経験のある騎手やそのコースを得意としている騎手に解説していただくというこの企画。天皇賞・秋のコース解説をしていただくのは、2000年にテイエムオペラオーで勝利した和田竜二騎手。スタートして約120mでカーブに突入する東京2000mのポイントを教えていただきました。さらに、今年はミッキーロケットと参戦予定。テイエムオペラオー以来17年ぶりに宝塚記念でGI制覇を遂げた相棒の強みも語っていただきました。

(取材・文:大恵陽子)

とにかく最初のコーナーが鍵

――2000年にテイエムオペラオーで天皇賞・秋を制覇された時は7枠13番でした。この枠はいかがでしたか?

和田 13番ならまだね、ギリギリOKでしょう。もちろん枠の並びにもよります。テイエムオペラオーはスタートがいいのでポジションは取れる馬でしたが、取りに行くとゴチャつくコースなので大変ですね。逆に内枠だと、外から来た馬に押し込められてさらにポジションが下がってしまう可能性もあります。どっちにしてもゴチャつきますから、コーナーを上手くこなせるかどうか、そこだけ気を遣いますね。

――他のコース以上にスタート直後の各馬の動きも重要になりそうですね。

和田 枠、並び、相手などいろんな要素もあって一筋縄にはいかないコースです。気を遣うコースではあるので、1番人気があまり勝てないんだと思います。ただ、天皇賞・秋くらいになると3歳馬は別として、力関係も見えてくるので「あの馬を抑えてこのポジションを取れば楽やな」っていうのはあります。主導権を握れるかどうかですね。エイシンヒカリのような逃げ馬がいない限り、ペースも特段速くならないことがほとんどですね。

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▲2000年は出走した8戦全勝というグランドスラムを達成した (撮影:下野雄規)

――3コーナー手前には約1.5mの上り坂があります。ペースなどに影響はありますか?

和田 動くような場所ではまだないですし、あんまり意識はしないですね。ペースは落ちるには落ちます。だから最初のコーナーで出していくと、この辺りで掛かる馬も出てきます。取りたいポジションを取りつつ折り合いをつける技術がないと難しいですね。

――東京の直線は525.9m。見ていても非常に長さを感じます。テイエムオペラオーではラスト100m付近で先頭に立ちましたが、どうでしたか?

和田 オペラオーは余裕があったから、進路さえ確保しておけば前を捕まえてくれると思っていました。4コーナーを回って仕掛けてくる馬も多いですが、余裕があれば坂下まで追い出しを待てたらいいですね。

――今年は宝塚記念を制覇したミッキーロケットとのコンビで挑みますね。

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▲テイエムオペラオー以来17年ぶりに宝塚記念でGI制覇 (C)netkeiba.com

和田 宝塚記念はうまく噛み合いましたね。ミッキーロケット自身も状態が良くなってきていました。宝塚記念を勝った後、テイエムオペラオーのお墓参りに何回も行きました。なかなかそれまで機会がなかったですが、子供も連れて行って、いい所でした。

――昨年の天皇賞・秋は12着でしたが、GI馬になっての参戦です。どんなレースをイメージされていますか?

和田 去年はジャバジャバの不良馬場で全く競馬になりませんでしたから何とも言えないですが、ペースは流れてほしいなって思います。今回は休み明けでぶっつけになってしまいますが、持続力があるのがこの馬の強みです。一線級のメンバーに入ってどうかですが、ジリジリは良くなっています。大崩れする馬ではないので、今のいい面を生かして乗れればと思います。

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