2018年10月28日(日) 18:00
▲同日に行われるファンタジーSにも登録しているアウィルアウェイ。どちらのレースに出走しても有力候補に変わりはない(撮影:下野雄規)
2歳秋の東京芝1400の重賞。カシアス、モンドキャンノ、アドマイヤモラール、サフィロスと、キンシャサノキセキ産駒が4年連続で連対中。ボールライトニング、レーヌミノル、ラブリープラネットとダイワメジャー産駒も毎年のように上位を賑わせている。タワーオブロンドン、モンドキャンノ、レオアクティブなど、ここを差して勝った馬はつづく朝日杯でも好走している。(解説:望田潤)
アウィルアウェイ
母母トキオリアリティーは直仔や孫に活躍馬が続出する名繁殖。本馬はインディチャンプの3/4妹で、リアルインパクトやネオリアリズムやアイルラヴァゲインの姪で、アンフィトリテやアペルトゥーラのイトコにあたる。この牝系は牝馬は専ら短距離でスピードとパワーを発揮するが、本馬も見た目に1400mがベストだろう。わりとピッチで走るので、東京1400ならスローのほうが差しやすいか。
距離◎ スピード○ 底力◎ コース○
アスターペガサス
母アールヒートライトニングはフォーティナイナー3×3の強いクロス馬で、2歳9月にスピナウェイS(米G1・ダ7F)に勝ちBCJフィリーズ2着と早期からスピードを発揮した。本馬も現時点でなかなか完成度が高く、特にスタート一息で後方から差し切った函館2歳Sの勝ちっぷりは見事。ストームキャットやミスプロの柔らかさもある走りだし、東京1400でも完成度の高さで3連勝は十分考えられる。
距離○ スピード◎ 底力○ コース○
シングルアップ
エピカリス、メイショウナルト、アデイインザライフなどの近親で、母ラフアップはノーザンダンサー≒アイスカペイドのニアリークロス4・5×4・5を持ち、そこにノーザンダンサーの血を全く引かないキンシャサノキセキが配された好形。小倉2歳Sはひとまず完敗だったが、まだスプリンターとして未完成で緩さが残るだけに、現状は1400mぐらいのほうがレースはしやすいかもしれない。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
ファンタジスト
ラカナダS(米G2・ダ9F)のフリートレイディなどが出る牝系。ロードカナロア×ディープインパクトはアルモニカやサラドリームなどと同じで、脚長でしなやかで細身でやや非力なタイプが出やすい配合だが、本馬はデインヒル×ロベルトの母母マーズプリンセスからパワーも補っているのがポイント。とはいってもゴリゴリのスプリンターではなく、小倉1200より東京1400のほうが競馬はしやすいだろう。
距離◎ スピード○ 底力○ コース◎
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望田潤
競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo
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