2018年11月16日(金) 12:00
先週の日曜日の京都競馬。11レースまで外国人騎手が勝利を挙げる結果に。数年前から、こういう日も来るかもしれないな〜と予感はしていましたが、想像以上に早い気も…。
それにともなって、周囲や放送では、「日本人騎手にもっとがんばってほしい」という声があがりますが、何だか切ない言葉にも聞こえ、競馬の中継中にそう振られても返答に困ってしまうところが正直な思い。
というのも、これは騎手だけに限った話ではなく、こうなる流れの要因が今のトレセン社会に存在すると思われるから。
そして先週のコラムでもあげましたが、馬券を購入するファンの多くが、
「外国人騎手を買っておけばいいでしょ」とか、 「外国人ボックスで」との声。
こうなると、推理することを馬券の楽しみとしてきた方々にとっては、競馬離れ、馬券離れが進んでいくように感じます。
また1つのレースが点で完結しつつある状況ゆえ、メディアが取材を通して伝えることも極端に少なくなりつつある状況。これもまた人の心に触れる機会が減っているようにも…。
とは言え、こんにちの日本競馬は世界の中でも馬のレベル、賞金の額はトップレベル。だからこそ、素晴しいポテンシャルの馬には、その馬の力を最大限に発揮するジョッキーが乗ることがベストだとも思えます。よってそこに日本人とか外国人という考え方は私自身の中にはあまりないのですが、それ以上に、このままの流れでいくと、今後の競馬やトレセン社会がどうなるのか?そちらの方にこそ、心配や恐怖を感じます。
ちょっぴり小難しい話になってしまいましたが、今後ほんとにどうなっていくのでしょうね?
さて今週はマイルCSとなりますが、上位人気となりそうな先行馬、追い込み馬の両者共に鞍上は外国人騎手。
先行勢ではロジクライとモズアスコットに魅力を感じますし、追い込み勢ではペルシアンナイトとステルヴィオ。特にステルヴィオとロジクライにおいては急激な成長力を感じます。
一方人気薄の中で追いきりの動きが良かったのがカツジ。ただこの馬は返し馬を終えてからのテンションが高くなり、ここ数戦集中できていないところも。それを踏まえ、今回は返し馬での先だしや馬具、そして軽め調整だった最終追いきりを逆に強めるなどの変化をつけて挑んでいます。ゲート裏では注目すべきポイントとなりそうです。
それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。
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細江純子
愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。
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