毎年恒例の今年のダービー予想!

2019年01月05日(土) 12:00

今までの流れとは違うことが起きる1年になりそうです

「競馬最前線」をご愛読いただいているみなさん、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしく。

 2008年5月に始まった当コラムは、あと半年足らずで12年目を迎えます。そして、「ウイニング競馬」の実況は今年4月でなんと30年目に突入!まだまだ何かと未熟なところがあるにもかかわらず、もうそんなに経っちゃったんですね。いったいいつになったら一人前と言えるようになるんでしょうか?

 まだまだ未熟と言えば、ここ数年、年頭のコラムの恒例ネタにしている「その年のダービー予想」も満足に当たっていませんよね。

 でも、これは初詣のようなもので、その話を書いておかないとなんとなく心が落ち着きません。そこで懲りずに予想します。今年のダービー馬はサートゥルナーリアでしょう!

 ヤケにまともな予想ですが、ホープフルSの勝ちっぷりを見たら、これにはちょっと逆らえないと思うんですよね。

 それはさておき、JRAでは、ダービーを頂点とする2〜3歳馬戦線のレース体系を充実させようとしています。基本方針は、「ダービーが終わったら、次の年のダービーへ向けた戦いが始まる」というもの。ダービー直後に新馬戦をスタートさせ、2歳重賞をいくつも新設し、夏以降の3歳未勝利戦に“スリーアウト制”を導入するなどしたのは、その方針に基づいています。

 言い換えれば、JRAが整備しているのは、ダービーという“最高峰”に至る何本もの“登山道”。あっちの道からもこっちの道からも登れるようにして、最後の最後に「ヨーイドン」の“登頂一番乗り競走”をやってもらうため、レース体系を整えているところなのです。

 いくつもの“登山道”の整備が進めば、“最高峰”を目指すための選択肢が増えます。有力馬を数多く所有しているキャロットファームやサンデーレーシングなどのグループは、所有馬を別々の“登山道”に分けて登らせ、目標とするダービーに多くの手駒を出走させることができるわけです。

 サートゥルナーリアはその中の大将格。ダービー直後の新馬戦でデビュー勝ちを収め、秋のオープン特別をひと叩きして、暮れの2歳G1を制しました。近年の流れからすれば、これが今後の“王道”になっていくような気がします。

 つまり、今までの傾向がどうだったから、という予想ではなく、今後の競馬はこうなっていくだろうという見通しも込めての予想を試みた次第。時代の変化に取り残されないようにするには“先読み”が必要ですからね。

 大学ラグビーで帝京大が敗れ、箱根駅伝で青山学院大が負けたように、平成から次の年号に変わる今年は、今までの流れとは違うことが起きる1年になりそうです。

 そうそう、ついでに今年の漢字も予想しちゃいましょう。それはズバリ“変”。もうこれっきゃないと思うんですけどね。

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

関連情報

新着コラム

コラムを探す