2019年01月26日(土) 12:00
ダート戦線が面白くなってきた。東海ステークスを逃げ切ったインティは、レースレコードで6連勝、武豊騎手の手綱であのスピードなら、ダート界のサイレンススズカと呼びたくなる。めざすは、フェブラリーS、一気に頂点まで上り詰めるか。
一方、根岸S組では、初めてダート戦に出走するケイアイノーテックの存在が気になる。昨年NHKマイルCを勝った切れ味は、その後の舞台では見られなかったが、母がダートで重賞を含む9勝していて、可能性はある。この根岸Sは、例年ペースが速くなるので、差し馬にいつもチャンスが巡ってきている。ケイアイノーテックには追い風になる筈。ダート界にもう一頭、新星誕生となるかだ。
直線の長い東京競馬場は、そこに面白さがあり、例えば芝のマイル戦なら、他場でそれ以上の距離実績があるものが有利と言われているが、根岸S1400米も短距離ではあっても、1200米の実績馬が必ず通用するとは言えない。前走でそれ以上の距離を走っていたものが良績を残している。ダートと言えども、この傾向は生きているのだ。
昨年の勝ち馬ノンコノユメも、その前の年のカフジテイクも前走はチャンピオンズC1800米だった。2頭ともそこで9着、4着だったが、それでもここでは勝っている。前走がダートのマイル戦の場合は、武蔵野S組が多いが、このケースは、そこで良績を残していることが条件になる。
3年前の勝ち馬モーニンは、ダートで4連勝したあとここでは3着、その前の勝ち馬エアハリファは、武蔵野S2着からの折り返しだった。このレースの後に一度走ってから年を迎えた場合でも、同じ東京の武蔵野Sの実績は、根岸Sで評価していい。
「物事は、いろいろな条件が重なってそうなっている。だから、その条件が変われば結果も変わってくる。その条件は刻々と変化して止むことがない。そうなっているから難しい」と言われるが、根岸Sの場合はそうではなく、ペースが遅くならないという条件は変わらない。
だから、サンライズノヴァやモーニンのような過去の実績は生きる筈だ。これがフェブラリーSになると、どうなるか微妙だ。インティのスピードとパワーがどう通用するかがカギを握るからだ。根岸Sでさらなる新星が誕生したら、さらに大変になる。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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