2019年02月02日(土) 12:00
この先のGIタイトルをめざし、表舞台に進出する新星は生まれるか。マイル路線に矛先を向ける4歳馬に新鮮味を感じる東京新聞杯は、このところ、毎年のようにこうしたテーマをかかえている。特に、昨秋のマイルCSを3歳馬ステルヴィオが勝ち、年明けのこの4歳世代となれば、もしかしたらという思いになる。
ちょっと言いすぎでも、「根拠のない自信を持って自分を鼓舞する」ぐらいの思い入れがあってもいいのではないか。というわけで、今年に入ってからの重賞レースの勝ち馬の年齢を調べてみた。全11レースのうち3歳重賞を除く8レースのうち4歳馬が勝ったのは半分の4レースあり、そのうち3頭が1番人気、1頭が2番人気での勝利だった。他は、5歳馬の勝利が2回で3番人気と1番人気、6歳馬が2回勝ち、7番人気と8番人気での勝利だった。つまり、人気の4歳馬は限りなく勝利に近いと言えるのだ。
今週の東京新聞杯は、この2年、4歳馬が上位3着までを独占しているが、勝ち馬はいずれも3番人気だった。去年のリスグラシューは牝馬で、調教の段階でパワーアップを感じていたと矢作調教師は語っていた。精神面の課題を残しながらも、着実に成長していたと言えるし、この時期の4歳馬にはほかの世代より可能性が大きいと言える。
一昨年の勝ち馬ブラックスピネルにも、かなりのプラス材料があった。マイルの前走、京都金杯で6番人気で2着に来ていたが、音無調教師は、調教量を増やして意識的に馬体を絞ったと言っていた。カイ食いがいいので、太目残りが心配のこの寒い時期でも、中間しっかり追えたので大丈夫だったようだ。500キロを超える馬だけに、テンから飛ばして積極的に動かす調教が功を奏し、レースでも初めて逃げていた。
今年の4歳馬も有望で、上昇一途のインディチャンプ、骨折でクラシックに乗れなかったレイデオロの全弟レイエンダ、昨秋古馬相手に同じ舞台で健闘しているタワーオブロンドンなど、マイルの有望株が揃っている。それ以外の古馬陣は、実績重視で、巻返しをロジクライなどに期待できるかどうかだ。とにかく人気の4歳馬は、そっくり信じることにしている。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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