2019年03月31日(日) 18:00
▲ 初の重賞挑戦となった京成杯で生涯唯一の黒星を喫する(2004年1月18日)
現役時代にNHKマイルCとダービーを制した能力と、世界を席巻した父のダート適性は、そのまま産駒へと受け継がれている。キングカメハメハ産駒は芝・ダートを問わず、どんな距離であっても複勝率30%前後を記録する。つまり、距離の欠点がないのだ。
では、どの点から距離適性を見抜けばいいかというと、母父のチェックをオススメしたい。例えば、芝1000m〜1300m戦における「キングカメハメハ×母父サンデーサイレンス」の勝率はわずか4%。他にも母父サンデーサイレンス系のキングカメハメハ産駒は、総じて芝の短距離戦での成績が悪い。ダート戦でも、サンデー系牝馬の産駒の成績は下がる。
一方、芝2100m〜2400mにおける「キングカメハメハ×母父サンデーサイレンス」の勝率は11%にアップする。ご存知のようにサンデー血統の長所は中長距離戦での強さ、短所は短距離戦やダート戦の弱さにある。このようにキングカメハメハ産駒は、母父の距離適性を受け継ぐことが多いのである。
芝の短距離〜マイル戦で成績がいいのは母父ノーザンダンサー系。母父ナスルーラ系は人気の盲点になりやすく、回収率が高い。ダートは距離を問わずに、母父ノーザンダンサー系が好成績。パワーやスタミナのある血が、力の要るダート戦で生きてくる。
回収率的な視点からデータを切ると、キングカメハメハ産駒は芝では中長距離、ダートでは短距離戦に旨味が出やすい。芝の中長距離戦の回収率が高くなるのは、この条件にめっぽう強い父サンデーサイレンス系、なかでもディープインパクト産駒が人気を吸収するケースが多いからであろう。逆にダート短距離戦の回収率が高いのは、生粋のダートスピード系種牡馬と人気を分かち合うからだと考えられる。
▲ キングカメハメハ産駒距離別成績
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