ウイニング競馬の実況担当、ついに30年目に突入!

2019年04月06日(土) 12:00

私が初めて「土曜競馬中継」に出演した時のことを調べてみました

 春爛漫の候、競馬ファンの皆様方におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

 さて、私、このたびめでたくテレビ東京「ウイニング競馬(旧土曜競馬中継)」の実況担当30年目を迎えることとなりました。これもひとえに、皆様方の御愛聴の賜と深く感謝いたしております。

 とはいえ、60年を超えるキャリアをお持ちの吉田勝彦アナウンサー(園田・姫路競馬実況担当)にはまだまだ遠く及ばぬ若輩者に過ぎません。節目の年を迎えるにあたり、皆様方に引き続きご愛顧いただけるよう、なお一層精進し、任務に臨む所存であります。

 つきましては、今後ともご指導ご鞭撻のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。末筆ながら、皆様方のますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。

 てなわけで、ついに30年目に突入しちゃいました。思えば長くやってきたものです。私が初めて「土曜競馬中継」に出演した1990年4月7日のことを、当サイトのデータベースで調べてみました。なにしろ正確なことはほとんど覚えていないものですから。

 当時の放送開始は14時25分。これは春〜秋の関東主場第9レースの発走時刻に合わせたものでした。この日は今と同じ中山開催で、第9レースに組まれていたのはサラ系4歳(現3歳)以上900万条件の隅田川特別(芝1600メートル)。このレースが、私のテレビ東京生放送デビュー戦だったわけです。

 同レースの勝ち馬は7歳(現6歳)牝馬のサファリオリーブ。後に新潟記念を制することになる馬ですが、この時はなんと単勝13番人気、104.4倍の“超穴馬”でした。馬券は単複と枠連しかない時代で、2着には4番人気のワールドタイテエムが入り、枠連は6-6で23110円もつきました。

 次の第10レースは第104回中山大障害。いきなりデビューの日にこんなタイヘンな競走を喋ったんですね。9頭立てのレースで、1番人気のメジロマスキットなど3頭が落馬。勝ったのは嘉堂信雄騎手が手綱を取ったパンフレットという馬でした。

 そしてメインの第11レースは、芝1200メートルの卯月ステークス。4歳以上1500万条件の特別戦で、サクラフジオーという馬が勝っています。

 その2着は8枠14番のクラフブキ。実はこの時、同じ8枠で13番のイズミサンシャインを「2着」と実況して、解説の原良馬さんに訂正されてしまいました。でも大事にならなかったのは、枠連の時代だったからかも。その後の“ジャパンカップダート事件”とともに、私にとっては忘れようにも忘れられない痛恨の出来事です(あぁまた思い出しちゃった)。

 オッと、今回はこんな“自虐ネタ”で失礼しました。でも、実況アナというのは、ハッキリ言って“因果な商売”なんですよ。

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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