2019年04月14日(日) 18:02
▲父は美浦の斎藤誠調教師、斎藤新騎手と安田隆行調教師の師弟対談 (C)netkeiba.com
今回からスタートする「シリーズ師弟対談」(不定期)。近年は昔ほどの師弟関係があまり見られない傾向にある中、今年デビュー組の多くにおいては所属厩舎の厚いバックアップ体制が感じられます。どんなきっかけで所属が決まり、昭和生まれの師匠と平成生まれの弟子は普段、どんな会話をしているのでしょうか。このシリーズでは師弟コンビの絆や普段の姿に迫っていきます。
記念すべき第1弾は安田隆行調教師と斎藤新騎手。安田師はジョッキー時代にはトウカイテイオーで日本ダービーを制し、調教師転向後はロードカナロア、トランセンド、カレンチャンなどを輩出してきました。しかし、その実績とは対照的に冗談を交えながら温かく斎藤騎手のことを見守ります。「厩舎実習の時はよく泣いていたけど、こないだのレースはすごく上手く乗った」と珍しく褒められたことに対して、斎藤騎手の答えとは…?
今年デビューの新人騎手では最多の7勝を挙げる斎藤騎手と安田師、さらには厩舎スタッフも巻き込みながら終始、笑いに包まれた対談をどうぞ。
(取材・構成:大恵陽子)
――安田調教師、斎藤騎手、今日はよろしくお願いします。
二人 よろしくお願いします。
安田師 寒いので、大仲のストーブで暖まりながらやりましょう。
――ありがとうございます。4月12日時点で斎藤騎手はすでに7勝を挙げ、今年デビューの新人騎手としては最多勝ですが、どのように感じられますか?
安田師 よく7つも勝たせてもらったな、と感じます。
――斎藤騎手のお父様は美浦の斎藤誠調教師。騎手を目指したのは自然な流れだったのでしょうか?
斎藤騎手 そうですね。ずっと小さい頃から馬が身近にいる環境だったので、自然と競馬の世界に興味を持ちました。でも、小学校5年生の頃は馬が怖くて全く触ることができなかったんです。馬に乗ることも怖くて、親は「もう無理だな」って諦めていたほどでした。
ただ、なぜかは分かりませんが、馬は怖いのにジョッキーにはなりたいってずっと思っていました。そしたら母が乗馬クラブに連れて行ってくれて、少しずつ乗り数を増やして馬に慣れさせてくれました。
中学2年生からは美浦トレセン乗馬苑のジュニアチームに入って、平日も放課後に通っていました。教えてくれていた先生が元々競馬学校の教官だったので、競馬学校式のトレーニングなども教えてくださいました。・・・
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