火の玉マーズ来襲 皐月の苦い思いが得意舞台で昇華/丹下日出夫

2019年05月06日(月) 20:01

クラシックホースを探せ!

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【丹下日出夫のPOG手帖】『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全3歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 3歳マイル王を決める一戦は、よどみない流れで淡々と進むなか、アドマイヤマーズがしぶとく脚を伸ばしてGI・2勝目。皐月賞で強敵相手に苦い思いをした鬱憤を得意の距離で晴らしました。これでマイル戦は5戦負けなしとなれば、当然今後はマイル路線が順当ですが、丹下は平坦なら2000mまで、そして国内に留まらずドバイや香港の芝も向いてそうと今後の展望にひそかに期待を寄せています。(※評価はS〜Eの6段階)

アドマイヤマーズ(牡・ダイワメジャー×ヴィアメディチ)

■5日(日):東京11R・NHKマイルC(GI)/芝1600m/1分32秒4

 前走の皐月賞は、前半1000m通過・59秒1のミドルというタフな流れの上に立ち、ラスト3Fのレースラップは11秒7-11秒6-11秒4。2000mを走ってなお、瞬発力を要する加速ラップに4着と伸びきれずに終わった。

 マイル戦だったら、このくらいの上がりラップは、マーズは平気で叩き出せる。実際に朝日杯FSも、1800mの共同通信杯も、皐月より上がりラップは速い。

 しかし、1600mもしくは1800mまでならその脚が使えても、距離2000mのGIとなると壁がうまれ、マイラーは脚が止まる。皐月を思い出すと苦い味がしたことだろう。

 しかし、皐月から約1カ月。体はプラス2キロ、モチベーションと闘志は衰えず。さらに精度の高い仕上げにもってきた。

 今日の枠は17番、1000m通過は57秒8のミドル。よどみない流れを、ブレーキもアクセルも踏むことなく、4角手前までは中団。残り3F標識から一気に11秒3-11秒3とペースアップ。しかし、意外に前半の流れはキツい。好位馬群がごったがえす中、接触したりするシーンなどあり、最後の200m・12秒0というレースラップを、他のみんなも打ち破れない。

 だが、アドマイヤマーズにとっては、10秒台を必要としない、この平均ラップこそが、終い1F・12秒0を要する流れがベストだった。

 これから歩む道は、当然マイル路線が第一だろう。でも、1800mなら中山記念くらいはいけるかな? 2000mも平坦・洋芝の札幌記念ならへっちゃらか。天皇賞(秋)だけは厳しいような気もするが、内回りの大阪杯は超速ラップは必要としない。香港の芝やドバイも向いているかもしれない。

 断然人気のグランアレグリアは、出負けもした。少し折り合いも欠いた。しかし、3コーナー入口、ポジションはとった。そこから・・・

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