ヴィクトリアMは年明け以降や東京での戦績が重要

2019年05月11日(土) 20:00

 前回5月5日のWIN5は841万9850円の配当で決着。対象5レースのうち4レースで単勝2番人気以内の馬が優勝を果たしたものの、3レース目の谷川岳S(新潟11R)を単勝オッズ70.0倍(14番人気)のハーレムラインが制したことで、配当が跳ね上がりました。

 ちなみに、前回は谷川岳Sで残り票数が18万9848票から868票に減少。約0.46%しか残らなかったということになります。一方、単勝の総投票数は61万978票で、そのうち6976票がハーレムラインに投じられていましたから、単勝支持率は約1.14%。WIN5におけるハーレムラインは、単勝よりもさらに人気薄だったようです。

 少なくとも、人気サイドで決着した1〜2レース目を的中させた方は、ハーレムラインをかなり低く評価していた模様。こういった傾向は以前からあり、ひとつかふたつだけ大きく荒れた回は妙味ある配当になりがちなので、チャンスがあったら積極的に狙ってみましょう。

 明日5月12日のWIN5は総出走頭数が68頭、総組み合わせ数が42万3360通り(土曜16時現在)。なお、東京10Rは当初予定されていた青竜S(3歳オープン)から先週5月4日に競走取りやめとなったプリンシパルS(3歳オープン)へと変更されておりますのでご注意ください。

◆栗東Sは馬齢や臨戦過程を素直に評価したい

 1レース目は4歳以上1600万下、ハンデキャップ競走の錦S(京都10R)。実績上位の各馬に加え、昇級初戦のエアアルマス、エクレアスパークルあたりも注目を集めるのではないかと思います。

 2レース目は3歳オープンのプリンシパルS(東京10R)。ディープインパクト産駒のルヴォルグらに人気が集まりそうです。

 3レース目は4歳以上1000万下の赤倉特別(新潟11R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 4レース目は4歳以上オープン、ハンデキャップ競走の栗東S(京都11R)。実績上位のキングズガード、戦績に安定感のあるスマートダンディーらが上位人気グループを形成するでしょう。

 5レース目は4歳以上GIのヴィクトリアM(東京11R)。土曜16時の時点ではアエロリット、プリモシーン、ラッキーライラック、レッドオルガに支持が集まっていました。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年05月12日版]

1位 新潟11R 8.アーデルワイゼ
2位 京都10R 3.メイショウオーパス
3位 京都11R 4.ヌーディーカラー
4位 東京11R 2.レッドオルガ
5位 東京10R 11.シークレットラン
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 東京10R 2.エングレーバー
7位 東京10R 4.ザダル
8位 東京11R 7.ミッキーチャーム
9位 京都11R 5.スマートダンディー
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 京都10R 10.エアアルマス
11位 新潟11R 12.コーカス
12位 東京10R 5.レターオンザサンド
13位 東京11R 9.プリモシーン
14位 京都11R 3.テーオーヘリオス
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 京都10R 4.エクレアスパークル
16位 新潟11R 10.ルーモス
17位 東京10R 10.アトミックフォース
18位 東京10R 12.ルヴォルグ
19位 東京11R 6.ラッキーライラック
20位 東京11R 15.カンタービレ
21位 東京11R 11.アエロリット
22位 京都11R 10.キングズガード
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 京都11R 9.ヒロブレイブ
24位 京都10R 9.ラセット
25位 京都10R 1.アシュリン
26位 新潟11R 2.リリックドラマ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 5レース目のヴィクトリアM(東京11R)は、年明け以降にマイルの重賞で善戦している馬か、コース適性が高い馬を重視したい一戦。「“同年、かつJRA、かつ1600m、かつ重賞のレース”において5着以内となった経験がない、かつ“JRA、かつ左回り、かつオープンクラスのレース”において優勝経験がない馬」は2014年以降[0-0-1-47]と苦戦しています。

 また「“同年の阪神牝馬S”において7着以内となった経験がない、かつ馬齢が4歳だった馬」は2014年以降[0-1-0-27]。主要な前哨戦である阪神牝馬Sの上位馬を除くと、4歳勢は信頼できません。さらに「父がサンデーサイレンス系以外の種牡馬だった馬」は2014年以降[0-2-0-25]。今年のメンバー構成ならミッキーチャーム、レッドオルガあたりを重視すべきでしょう。

 4レース目の栗東S(京都11R)は好走馬の傾向がはっきりしているレース。「前走の距離が1400m超だった馬」は2015年以降[0-0-0-13]、「馬齢が7歳以上だった馬」は2015年以降[0-0-0-24]、「前走の4コーナー通過順が11番手以下だった馬」は2015年以降[0-0-0-22]と、それぞれ上位争いに食い込めていませんでした。スマートダンディーあたりも軽視はできませんが、前出の条件をすべてクリアしているヌーディーカラーは特に楽しみです。

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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