2019年07月10日(水) 18:02
▲“ジョッキー松山弘平”の現在・過去・未来に迫ってきた対談の最終回
“ジョッキー松山弘平”の現在・過去・未来に迫ってきた今回の対談。最終回の今回は、松山騎手の“未来”を語り合います。4年後に直面する師匠の厩舎の解散。同じ経験をしている佑介騎手は「自分を長期的にマネージメントすることが必要」と説きます。最後は「一番苦しかった時代の自分にアドバイスをするとしたら?」という質問に、松山騎手の内に秘めた負けず嫌いが炸裂!?
(取材・文=不破由妃子)
佑介 お互い良くも悪くもポジションが定まってきたという話をしたけど、そんな今だからこそ、弘平にはどんどん新しいチャレンジをしていってほしいと思ってる。
さっき話した“もうひとりの狡猾な自分”を出していくこともそのひとつだと思うけど、弘平自身、何かを変えたいという漠然とした思いはあるでしょ?
松山 ありますね。乗り方についても、こういうふうに乗りたいという理想はずっとあって。海外からすごいジョッキーがたくさんくるじゃないですか。その乗り方を見て、ちょっと真似してみようかなとか、そういう細かいチャレンジはしているんですけど。
佑介 (元所属で、現在もメイン厩舎として調教に騎乗している)池添(兼雄)厩舎も先生の定年まであと数年やろ? ということは、ちょうど30歳くらいで環境が変わるわけやんか。
師匠という支えがいなくなってしまう一方で、手伝う厩舎の数を増やせたり、自由度が増す面もある。だから、弘平なりに計画を立ててさ、それまでにどうやったら上位の人たちのあいだに割って入れるかっていうのを長い目で見てやっていったほうがいいと思うな。
松山 そうですね。たしかにフリーになってからもずっと手伝わせていただいている池添厩舎が、4年後には間違いなくなくなってしまうわけですからね。そこで慌てて、さあどうしよう…じゃなくて、佑介さんが今おっしゃったように、今から準備していかなくちゃいけないなとは思ってます。
──長期的なプランを立てて…というアドバイスには、佑介さんご自身の後悔も反映されていたりするのでは?・・・
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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。
藤岡佑介
1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。
コラム
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