2019年08月05日(月) 18:00
同じ良馬場でも含水率によってコンディションにかなりの差があるが、猛暑で乾燥したこの日の新潟ダートは、少なくとも時計の速いダートではなかった。
勝ちタイムの1分51秒3(前半60秒1-上がり51秒2-38秒6)は、レパードSの平均そのものだが、前半1000m通過60秒1は、フェブラリーS、ジャパンCダート2勝、ドバイワールドC2着などダート重賞を6つも制したトランセンド(父ワイルドラッシュ)の勝った2009年に次いで、史上2位のきびしいペース。
最初の1コーナーにさしかかるあたりでは10頭近くが先行を主張する一団の展開。前半3ハロン「34秒6」は史上最速。逆に、上がり3ハロン「38秒6」は史上もっとも時計を要するタフな流れになった。
人気のデルマルーヴル(父パイロ)は、UAEダービー4着、クリソベリル(4戦4勝)の勝ったジャパンDダービー2着など、この世代のダート路線でベスト3に入る力量馬であり、このデルマルーヴルと大激戦を展開した今回のメンバーのレベルは高い。
そのデルマルーヴルは、苦しいインに入りながら実にうまく馬群をさばき、直線一旦は先頭に立って押し切る寸前だった。結果は2着でも評価は少しも下がらない。新潟ダートにしては珍しく完全な追い込み競馬になったのが痛かった。
最初は行く構えを見せたが、激しい先行争いになると察知したハヤヤッコ(父キングカメハメハ)の田辺裕信騎手は・・・
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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