2019年10月06日(日) 18:02
秋華賞でカレンブーケドールに騎乗する津村明秀騎手の胸の内(C)netkeiba.com
今年でデビュー16年目をむかえた津村明秀騎手(33)。近2年は年間50勝を達成し、関東リーディングのベスト10に名を連ねるなど、存在感を増してきているが、まだGIタイトルには手が届いていない。そんな津村騎手が秋華賞でコンビを組むのは、春のオークスでクビ差2着の接戦を演じたカレンブーケドール。“ラスト一冠”への手応え、初GI制覇への思いなど、直撃インタビューで胸中に迫った。
(取材・文=東京スポーツ・藤井真俊)
――秋華賞まであと1週間。パートナーのカレンブーケドールとは4月のスイートピーSが初コンビでした。当時から“走る馬”だと感じていましたか?
津村 正直、レース前の追い切りではそこまで感じませんでしたね。素直で乗りやすそうな印象は受けましたが、まだ芯が入っておらず、背腰も弱い。本格化はまだ先なのかなと思いました。
――レースではややゆっくりとゲートを出ましたね。
津村 ちょうど馬が横を向いている時に開いてしまって…。「やっちゃった」と思いました(苦笑)。ただみんなで牽制しあっている感じで、思いのほかペースが緩かったんです。過去のレースぶりから、そこまで切れるタイプではないと感じていたので、向正面から進出して、エンジンがかかったところからは、あえて他の馬を待たずにいきました。
――結果はそのまま押し切って優勝。レース後の印象は?
津村 率直に能力があるな、と。まだ完成途上にも関わらず、着差以上に強かったですから。あとは根性があるなと思いましたね。後ろから他馬が来ても抜かせない感じだったので。
能力と根性を感じたスイートピーS(撮影:下野雄規)
――むかえた本番のオークス。今度はスタートが決まりましたね。
津村 はい。ただスイートピーSと違って、あの時は道中のハミの取り方がイマイチで…。3コーナーすぎから早めに押していく形になった時は「キツイかな…」と思いました。
――しかしそこからが見せ場十分でしたね。
津村 はい。いざ点火してからの脚が速くて、・・・
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