2019年11月22日(金) 18:00
今年のジャパンCに残念ながら外国馬の出走はないが、一方で、今週は短期免許の海外のジョッキーは5人もそろった。ジャパンCを頂点とする日本の数多くの国際競走には、さまざまな理由で今年はとうとう1頭も来日しなかった。日本の競馬そのものには人気があってジョッキーはいっぱいくるが、大事な競走馬(オーナー所有)は遠征させたくない理由が多くある。複雑な状況は一段と深刻になった。
▽ランフランコ.デットーリ(48) 12月2日まで ▽クリストフ.スミヨン(38) 12月23日まで ▽ライアン.ムーア(36) 12月23日まで ▽ウィリアム.ビュイック(31) 12月23日まで ▽オイシン.マーフィー(24) 12月31日まで
23日は、スミヨンとマーフィーは京都。残りの3人が東京で騎乗する。
短期免許の海外の騎手が乗ると、人気になりすぎるきらいはあるが、東京のメイン「キャピタルS」には3人のほかに、C.ルメールとM.デムーロも騎乗するので、1頭に人気が集中することもないだろう。
約1年に近い長期休養から立ち直った4歳レッドヴェイロン(父キングカメハメハ)に期待したい。休み明けの前走、少頭数に恵まれたとはいえ、1分32秒0で3勝クラスを突破。脚部難の休養明けとあって前半の速い流れ「44秒7-(1000m通過56秒8)-47秒3」はムリに追走せず、後半の直線だけのレースに徹した。一完歩ごとに確実に伸びて、自身は「58秒7-33秒3」=1分32秒0。
3歳春のNHKマイルC3着(クビ、頭差)の1分32秒8につづき、2度目の1分32秒台は、高いマイル適性を改めて示すのに十分な内容だった。これで1600mは【3-1-2-0】。今回は流れに乗れるだろう。渋馬場なら先行策もあり、追い比べになってのR.ムーア騎手のウデに注目したい。
デイリー杯2歳Sのリディル(父アグネスタキオン)を筆頭に、富士Sなど1600mで5勝のクラレント(父ダンスインザダーク)など、エリモピクシーの産駒はほとんどがマイル巧者であり、エリモピクシー産駒は現在までにJRAで37勝もしている。
休み明けで快走の反動が死角だったが、2週連続してビシッと追い、最終追い切りは前回以上に鋭く動いた。通算11戦【4-4-2-1】。このまま軌道に乗るとエリモピクシーの代表産駒に成長する可能性が大きくなる。
相手妙味は、いつにも増して追い切りで動いた6歳プロディガルサン。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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