2019年11月22日(金) 18:00
ジャパンCは道悪適性の高い馬が面白そうだ(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
こんにちは。古澤秀和です。今回はジャパンCについて馬体面や馬場などから考察したいと思います。
ジャパンCが行われるのは東京2400mですが、出走を予定している有力馬は基本的にこのコースへの実績や適性がある馬ばかりですし、あえて触れる必要はないでしょう。鍵となるのは馬場と枠でしょう。
例年、ジャパンCは内枠や先行馬が有利になることが多いですが、今年予想されるのと同じように道悪だった2014年の結果を見ても同じような傾向になりそうです。この辺りはジャパンCまでのレースをしっかりと観察してもらえればと思います。
馬場状態については先週の競馬を見ると良馬場でもある程度時計が掛かってパワーやスタミナが要る印象。道悪になりそうな今週は更にその傾向が顕著になりそうです。このような傾向を踏まえて有利になりそうな馬を挙げて分析していきましょう。
・スワーヴリチャード
スタミナ豊富なハーツクライ産駒で、パワーもあるので道悪は問題ありません。むしろそれほど速い脚がないだけにプラスと言っても良いでしょう。
前走時はまだ筋肉に張りがなく、本来の状態ではありませんでしたが、一度使われてグンと馬体に張りが出て厚みを感じさせるので、状態は確実に良くなっています。
右手前で強い馬なので左回りで広い東京コースはピッタリですし、枠順も良いところを引けました。昨年も天皇賞10着からジャパンCでは3着と前進したように大きく変わるタイプの馬。馬場を考えれば昨年以上にやれそうです。
・ルックトゥワイス
今春の目黒記念でレコード勝ちしているように時計の速い馬場に実績がある馬ですが、スタミナ豊富でステイゴールド産駒という点からも今の馬場はこなせると思います。
前走時はまだ体に張りがなく、仕上げも緩い状態でしたが、使われた今回は一変。グンとトモに実が入って無駄肉が削げ落ちてきました。毛ヅヤも一変していますし、皮膚も薄く見せています。条件への適性も高いですし、このメンバーに入っても十分戦えると思います。
・ダンビュライト
道悪についてはかなり馬場の悪かった新馬戦で圧勝していますし、極悪馬場での菊花賞でも5着。まだ完成していなかったことを考えると十分でしょう。今回の馬場にはかなり高い適性を感じさせます。
前走時も良い仕上がりだと思いましたが、使われた今回はトモの張りが違ってきましたし、立ち姿の力強さも格段に増しました。音無厩舎らしく腹袋がしっかりしてきましたし、スタミナも感じさせます。
前に行ける脚質も有利になりそうで、ここは好走できる可能性が高いと思います。
この辺りが現時点で考えられる馬場に合っていそうです。現時点では適性が高く、人気面でも妙味がありそうなダンビュライトが穴馬となりそうです。結論は今週の馬場状態なども含めてウマい馬券で結論を出したいと思います。
■プロフィール 古澤秀和(ふるさわひでかず) 2002年に雑誌「競馬王」でデビューしたのを機に、プロ予想家としての活動を開始。中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。
パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。必ず開催競馬場に足を運び、生の馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。それを基盤としながら、血統やレースリプレイ、過去データ分析などのファクターを絡めて予想している。
主に各馬の「適性」を見極めることに注力し、「適性外の条件で惨敗」→「適性条件で巻き返し」というパターンに重点を置いた予想を展開。これにより、複勝10倍を超えるような穴馬も高頻度でピックアップしている。
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