【阪神C】強力な同型不在、先行タイプの脚質に注目

2019年12月20日(金) 18:00

6歳末ながらスピード能力に陰りなし

 有馬記念当日の日曜の天候はちょっと怪しいが、土曜日は晴れの良馬場見込み。先週の「朝日杯FS」、すでに先頭に立っていたサリオスの1400m通過は「1分20秒6」だった。前半のペースが速かったこともあるが、馬場は荒れていない。

 4週目の今週から、残り3日間は「Bコース」使用。ペースにもよるが、1分19秒台も十分にありえる1分20秒0前後の決着か。この頭数のわりには1400m向きの強力な先行タイプが少ない点に注目して、ロジクライ(父ハーツクライ)を狙いたい。

 あまり順調に使えない馬だが、目下絶好調のハーツクライ産駒で、母の父はタフな血を伝えることで定評あるMachiavellian(マキャヴェリアン)。3代母Capo Di Monte(カポディモンテ)は、9頭もいるウインドインハーヘア(ディープインパクトの母)きょうだいの長女。

 6歳末ながら【5-2-4-9】。まだスピード能力に陰りはない。3走前のGII京王杯SC1400mは先行して粘り、コースレコードで勝ったタワーオブロンドンから0秒1差の1分19秒5(3着)。春の阪神1400mの阪急杯は、今回も対戦するスマートオーディンに差されたが、0秒4差の1分20秒7(3着)。

 昨秋の富士S1600mを1分31秒7で快勝した際、すでに先頭に立っていた1400m通過は1分20秒0だった。距離1400mは【0-0-2-0】の経験しかないが、全5勝を記録する1600mに劣らずベストに近い距離だろう。

 少し間隔はあいたが、2週前の坂路で51秒5。1週前の11日には横山典弘騎手が乗って坂路54秒2-最後は楽に11秒9。今週の最終追い切りは坂路でビシッと追って52秒7。仕上がりに不安はない。1400mのわりには好位追走が楽に可能な組み合わせと思える。うまく好位のインにもぐり込めるようなら、勝ち負け可能だろう。

 有馬記念の前日にムキになる必要はなく、有力どころへ馬連3-4点と、オッズしだいだが人気はないと思えるので、単、複を買いたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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