【有馬記念】もっと強くなるとき、広がる世界が見える

2019年12月21日(土) 18:01

真のチャンピオン決定戦

 例年以上にチャンピオンの揃った今年は、年末のグランプリにとどまらず、チャンピオン決定戦に近い。断然の支持を受ける牝馬アーモンドアイの最大の魅力は、もうGIを6勝もしているのに、まだ頂点を極めた印象がないこと。国枝調教師も、ルメール騎手も「本当の強さはもっと高いところにある。まだ、奥がありそうに思える…」。そういう予感が最大の自信につながっている。

 限定戦を別にした、秋の芝の古馬3冠は「天皇賞(秋)、ジャパンC、有馬記念」。長い歴史の中、伏兵としての快走ではなく2000年以前にこれらのビッグレースを1番人気で制した牝馬は、まだ競走馬資源が極端に乏しかった当時の、1938年の天皇賞・秋(当時は帝室御賞典)を勝ったヒサトモ1頭だけ。ヒサトモは1993年の有馬記念を制したトウカイテイオーの6代母。

 ところが、日本馬のレベルが上がり、「強い牝馬」の時代が訪れた21世紀になり、・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

関連情報

新着コラム

コラムを探す