2019年12月29日(日) 18:00
断然の1番人気に応えたコントレイル(父ディープインパクト)の完勝だった。パドックでも落ち着き十分、ひときわ目立つ好馬体、好気配を示し、レースでの位置取りも理想的。隊列が決まってからは、まったく危なげなかった。
レース全体のバランスは、前後半「60秒9-60秒5」=2分01秒4。14年から中山コースの重賞になったホープフルS(最初はGII)の勝ち時計は、不思議なことに、これで6年連続して「2分01秒台」となった。昨年までの平均が2分01秒6なので、今年の2分01秒4は目立つものではないが、初コース、初距離、最終週の少々タフな芝コンディションをこなしたことで、満点の内容としていい。
コントレイルのように、クラシックに強く結びつく2歳11月の東京スポーツ杯1800mを勝ったディープインパクト産駒は、過去、2011年ディープブリランテ、2017年ワグネリアンの2頭。2頭ともに翌年の日本ダービー馬となっている。ただ、ディープブリランテは東スポ杯のあと休養し、復帰後3連敗のあと、宿願の日本ダービーを制した。ワグネリアンも東スポ杯のあと休んで、3歳時に2連敗のあと、最大目標の日本ダービーを勝っている。今年のコントレイルは、東スポ杯を1分44秒5のJRA2歳レコードのあと、ホープフルSを快勝し無敗の3連勝となった。このあとは、昨年のこのレースを勝ち、ぶっつけで皐月賞を制したサートゥルナーリアと同じローテーションを展望する。
早々と2歳重賞を勝ち、まして連勝するほど完成度が高いと、3歳春のクラシックを勝つのは容易ではないとされるが、大丈夫だろうか。前身のラジオNIKKEI杯2歳S(阪神)当時を含め、・・・
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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