【京都記念】雨の影響大きく牝馬勢台頭で牡馬はピンチか?/倉本匠馬

2020年02月14日(金) 18:00

カレンブーケドールなど牝馬勢優勢のレースとなりそうな京都記念(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規

■京都記念(GII・京都芝2200m)

逃げ候補
アメリカズカップ
ステイフーリッシュ
ドレッドノータス
ノーブルマーズ

展開
 上記4頭が逃げる可能性あるものの、絶対的にハナを主張したいタイプの馬が不在だけに特に競り合う可能性は低そう。可能性としては、アメリカズカップが一番高そうで、ノーブルマーズとドレッドノータスがそれに続く形でスローペース濃厚の競馬に。ただし、日曜日の雨予報の影響で先週以上に時計が掛かってきそう。ペースの割に上がりが掛かってくる競馬で、瞬発力は削がれるレースとなるはずだ。

1.カレンブーケドール
展開◯ 馬場◎ コース◯

 前走のジャパンカップは極端なイン有利の馬場に恵まれての2着で、この馬の力というよりも馬場や展開面に大きく恩恵を受けてのレースであった。

 ただ、斤量53キロで今年のメンツを考えればもちろん力上位で、雨が降る馬場とこの頭数、時計を要する競馬もプラスに働きそう。ここは休み明けでも一定以上の成績を残しておきたいところで、安定感のある馬だけにここも注目の1頭と言えそうだ。

総合評価
B

2.ステイフーリッシュ
展開◯ 馬場◎ コース△

 前走のAJCCはルメール騎手の好判断が光るレース内容で、アクシデントのあった馬の影響で後方勢が伸び悩んだことにも恵まれたが内容のある2着であった。

 ただ、今回はメンバーレベルが前走以上の印象で、昨年の走りを見てもGI路線のメンツにはワンパンチ足りないことを考えても勝ち負けまでは微妙と言える。さらに溜めて伸びるタイプではないだけに、岩田騎手との相性に関してもやや疑問で今回は若干評価を抑えたいところである。

総合評価
C

3.クロノジェネシス
展開◯ 馬場◎ コース◯

 前走のエリザベス女王杯は極端な瞬発力勝負に泣かされる競馬も、この馬らしいレースで一定評価できる走りであった。

 また、雨が降る馬場もプラスに働きそうで、秋華賞のような上がりを要するレース自体も得意と言える。カレンブーケドール同様にここは注意したい1頭で、現時点においても上位3番手以内の印を付けたいと考えている。

総合評価
B

4.クラージュゲリエ
展開◯ 馬場◎ コース◯

 前走の日本ダービーは外枠で終始外を回る上に上位馬と対等のレースの中での6着で、着差以上に評価できる一走であった。また、斤量55キロならば休み明けでも通用しそうで、追い切りの動きを見ても初戦から格好がつきそうなだけに今の馬場で期待できる。

 ここは相手には必ず取り上げたい1頭で、京都外回りの進路取りが上手い川田騎手騎乗もプラスで人気を落とせば狙い目となりそうだ。

総合評価
C

5.アルメリアブルーム
展開◯ 馬場◯ コース◯

 前走の愛知杯は内枠を最大限に生かした騎乗が功を奏すレースで、ほぼ勝ちに等しい競馬で価値のある一戦であった。また、2走前のエリザベス女王杯でもそれなりの競馬をしており、差し向きの展開となればGI路線でも十分に通用する逸材である。

 ここで武豊騎手からの乗り替わりは大きなマイナスと言えるが、少頭数で脚を溜めるレースにこだわれば上位進出の可能性もありそうだ。

総合評価
C

6.ドレッドノータス
展開◯ 馬場◯ コース◯

 前走の大敗は非常に残念な競馬であったが、同じ舞台の京都外回りの京都大賞典で勝利しているように得意のコースで注目を集める。ただ、今回は休み明けに加えて斤量が57キロ。ややレベルの高いメンツとなった今年の京都記念では厳しい競馬が予想される。

 ここは評価を落としたい1頭で、今の馬場も坂井瑠星騎手の乗り方にマッチしてないので次走以降で条件が合致したタイミングで買いたい。

総合評価
D

【穴馬解説】
1.アメリカズカップ
展開◯ 馬場◎ コース◯

 雨量次第であるが、時計が極端にかかる馬場はこの馬にとって最もベストの条件で雨が降れば降るほど買いたい1頭である。オープン特別でもやや頭打ちの印象であるが、スンナリと先行すれば距離に関しても問題なさそうで追える和田騎手との相性も良さそうである。

 雨が降れば買い、先週と同じような馬場ならば消しで徹底したいところで、条件合致すれば本命候補の1頭としても検討したい。

総合評価
B

 以上のようにそれぞれ7頭をピックアップした上で、5段階評価で上位の馬をジャッジした。基本的にはカレンブーケドールなど牝馬勢優勢のレースとなりそうで、その中に4歳のクラージュゲリエと雨が降ったら期待のアメリカズカップが割って入りそうである。一方で、古馬の牡馬勢のドレッドノータスやステイフーリッシュには厳しい競馬が強いられそうで、雨が降ったとしても基本的には評価を下げたいと考えている。

 4歳勢に関しては2020年の初戦の動き次第で春の大舞台への結果やローテーションの部分で大きく変わってくるだけに非常に重要な一戦となるであろう。したがって、予想に関してもいつも以上に気合を入れて確実に的中したいと考えている。上記に取り上げた中で最も狙い目の◎から最終的な予想を公開する予定なので、ぜひ期待して頂きたい。

■プロフィール
倉本匠馬(くらもとたくま)
インターネットメディア(ブログ・Twitter)などで競馬予想家アドマイヤ君として自らの予想術を駆使して、多数の読者・フォロワーを集める。無料・有料メールマガジンでの予想配信も行う。

【経歴】
2013年 マイナビ主催の競馬予想登竜門で優勝し、競馬予想GP公認プロとしてデビュー
2014年 倉本匠馬に改名。重賞レースで年間約140%の回収率をたたき出す
2015年 ほぼ4年に渡り競馬予想GPにて中央競馬予想家2位を継続。(2017年現在も)また、重賞レースで年間116.6%、GIレースでは232%の回収率を計上。
2016年 e-SHINBUNにおいて『fourmarks~新星競馬予想家の多角分析~倉本匠馬produce』の新聞販売開始。

【予想を主としてるファクター】
展開予想
→Vポジションという理論を使い、そのレースの中で最も恵まれるポジションを割り出し、勝ち馬を見つけ出す。

Vポジションとは
『その競馬場のコース形態や距離、当日の馬場状態、メンバーなどを考慮した上で、勝つ可能性が高い位置取りのこと』です。各レースの逃げ馬から最後方までの馬の並びやペースなどを予測し、そこから一番有利に働く馬のポジションを導き出し、勝ち馬を見つけ出す理論。

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ウマい予想家

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

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