2020年02月17日(月) 18:02
現在は青いメンコのノンコノユメ(撮影:高橋正和)
3頭の地方馬が出走を予定している今年のフェブラリーS。おととしのこの舞台を制したノンコノユメもそのうちの1頭。地方移籍後は安定した成績を残し、変わらない末脚で存在感を放ち続けるノンコノユメについて、管理する荒山調教師にお話を伺いました。
(取材・文=高橋華代子)
今年のフェブラリーSに参戦するノンコノユメ(真島大輔騎手予定、大井・荒山勝徳厩舎<小林>)は、5年連続の出走ですね。2018年に内田博幸騎手とのコンビで優勝した思い出深い舞台に、今度は地方所属馬として帰ってきます。
昨年の帝王賞(3着)から南関東の一員としてリスタートすると、サンタアニタトロフィー優勝、日本テレビ盃3着、マイルグランプリ3着、勝島王冠2着、そして前走の東京大賞典は2着。移籍以降、古巣・中央勢を迎え撃つダートグレード競走も、南関東同士の戦いでも、馬券圏内を外さずに高いレベルで安定した走りが続いています。
荒山調教師、真島騎手、担当の横山和巳厩務員と言えば、2017年JBCレディスクラシックを制した女傑ララベルを手掛けたトリオです。結果的に、ララベルは2018年フェブラリーSがラストランになり、その時の優勝馬がノンコノユメでした。
悔しいレースが続いたなかでの戴冠に内田騎手は「頑張っていれば出来る」を示せて嬉しいと話した(撮影:下野雄規)
関係者のご厚意で一緒に口取りに入ったという荒山調教師。
「レースを走り終えた直後のノンコは、ものすごく大きく感じました。GIを勝つ馬はやっぱりすごいなぁと思って見ていたのですが、まさかその後にうちに来るとは夢にも考えたことはなかったし、こんなに小さなかわいい馬だとも思いませんでした(苦笑)」(荒山調教師)
馬体重は変わらず440キロ台。競馬っぷりは、大外から末脚を一気に爆発させるイメージでしたが、現在はこの馬にとっては前目につけたり、内から脚を伸ばしてくるなど、競馬に幅が出てきたように見えます。
「信じるか信じないかはお任せしますが、馬と会話ができる人にお願いしました。『どんなレースでもできるの?』ってノンコに聞いてもらったら、『俺はできるよ』って言っていたというので、それならいろんな競馬をやらせてみようって、大輔(真島騎手)には言ったんですよ…………。冗談です(笑)」と、いつもの荒山節が炸裂。
こっそり会話した(!?)という、ノンコノユメと荒山調教師(撮影:高橋華代子)
「移籍緒戦の帝王賞(3着)は、イメージより前のポジションから競馬をしましたが、これは決めていた訳ではなくて、大輔は『何もしなくても行っちゃいました』と。サンタアニタトロフィーは内から差し切って優勝しましたが、『外からではついていけなくなる感じだったので、最短コースに切り替えて内を進みました』って。
全て狙っていた訳ではなくて、自然にわかっていった感じなんです。東京大賞典の競馬からも、内の方が脚をためられるようです。小さくて繊細な馬ですが、レースでのあの勝負根性もすごいものがありますね」
小さい馬体に秘めた勝負根性は本当にすごい!(撮影:高橋正和)
ノンコノユメも今年8歳になりました。netkeiba編集部の方によると、中央時代には運動中に周りの馬を蹴散らすような気の強さがあったことを取材で伺ったことがあるそうです。
現在のノンコノユメは・・・
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