【サンシャインS】名牝の子の復活に期待

2020年02月28日(金) 18:03

父の実績からもタフな成長力があって不思議ない

 しばらくファンのいない無観客レースが続くことになる。ただ、関係する人びと(とくに人数の限られる騎手)に感染が及ぶと、次の段階に陥る危険が生じる。クラシックシーズン目前、一日も早い終息を願い、最善を尽くすしかない。

 中山のサンシャインSは、格上がりのカイザーヴェッター、元オープンのホウオウドリームを別に、ほとんどの馬がここ2-3戦のうちに出走していたハンデ戦より、負担重量増(1〜3キロ)となった定量戦。2-3キロ増の馬が多いから、あまりレベルの高い組み合わせではないといえる。

 長期休養明け3戦目、今度は立ち直ったとみれば、一連のレースと同じ57キロで戦えるホウオウドリームに有利な組み合わせだろう。1年1カ月ぶりの迎春Sが、オセアグレイト(先週のダイヤモンドS3着)、今回も対戦するヒシヴィクトリー、ゴールドギアなどと少差。前回は2走ボケ(反動)のようなところもあった。

 メジロドーベル(エ女王杯連勝などGI5勝)の8番仔。初期のメジロドーベル産駒はもう一歩だったが、4番仔メジロシャレード産駒のショウナンラグーンが青葉賞を制し、その半弟で現4歳ヴァントシルムが4勝馬。さらに7番仔のレーヌドブリエも4勝したあたりから、ドーベル一族の流れが変わった。

 ホウオウドリームは、脚部難で約1年も休む前はもう少しで重賞に手が届きそうだった。

 今回は復帰して叩き3戦目。中間に3度も坂路52秒台を記録した動きは悪くない。長期休養明けだった2走前の内容から、中山コースは合っている。復活に期待したい。5歳時に初GIを制した父ルーラーシップと、4年連続してGI馬となった母メジロドーベルの産駒。タフな成長力があって不思議ない。

 引き続き好気配のヒシヴィクトリー、3歳春の若葉S(芝)で少差4着しているシロニイ、スロー必至なので一転の先行もありえるゴールドギアが相手本線。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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