【金鯱賞】全体的に物足りなさを感じた一戦

2020年03月16日(月) 18:00

相手に競馬をさせないオーラを秘めた人馬なのかもしれない

 単勝130円の圧倒的な支持を受けた4歳サートゥルナーリア(父ロードカナロア)が、順当に抜け出して4歳初戦を飾った。ホープフルS、皐月賞、神戸新聞杯と合わせこれで重賞4勝(うちGI 2勝)となった。

 あまり(というより、残念ながら)盛り上がらなかったのは、ファン不在レースの物足りなさもあるが、ライバルと目された他の4歳馬4頭(2番人気ロードマイウェイ、3番人気ラストドラフト、4番人気ニシノデイジーなど)が見せ場もなく凡走したからだった。

 レース全体の流れは、前後半1000m「63秒6-58秒0」=2分01秒6。午前中の同じ2000mの3歳未勝利戦のスローでさえ、前半1000m通過63秒4だった。

 前後半1000mの差が「5秒6」も生じた金鯱賞は希にみる超スローであり、時期、距離など再三の変遷がある重賞だが、(旧コース、不良馬場も含めて)中京2000mになった1996年以降、1000m通過63秒6は史上もっとも緩いペースだった。スローでも各馬の思惑や、仕掛けどころの駆け引きがあれば見どころ十分だが、今回の見せ場は好位につけたサートゥルナーリアがノーステッキで抜け出した瞬間だけだった。

 サートゥルナーリアは・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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