【大阪杯】復活のカデナ―中竹調教師「必ず走ってくれると信じて…」

2020年03月29日(日) 18:01

GIドキュメント

小倉大賞典で輝きを取り戻したカデナ(C)netkeiba.com

小倉大賞典で約3年ぶりに勝利を挙げたカデナ。2〜3歳時には京都2歳Sと弥生賞を制覇し、皐月賞では3番人気に支持されるなど、将来を嘱望された1頭でしたが、弥生賞制覇後は長く暗いトンネルに入ることになりました。中竹和也調教師は「なんで? なんで?」と自問し続けたと言いますが、カデナ自身が「ふた回りも成長」し、頼もしい姿で再び重賞ウィナーへと登り詰めました。大阪杯出走を前に、これまでの苦悩や成長について中竹調教師に伺いました。

(取材・構成:大恵陽子)

「弥生賞の頃よりずっと状態は良かった」それでも勝てぬ苦悩

――小倉大賞典制覇、おめでとうございます。末脚をしっかり決めて久しぶりの勝利でしたね。

中竹和也調教師(以下、中竹師) ありがとうございます。展開もちょっと向いてくれたにせよ、あの脚を使わないと勝てないですからね。ジョッキーがいつもよりはスタートから出してポジションを取りに行ってくれて、折り合いもついて回ってこられました。ちょうど前田幸治オーナーのお誕生日でもあって、いいタイミングで勝つことができました。

――京都2歳Sや弥生賞は父・ディープインパクトを彷彿とさせる末脚で勝って、強い印象でした。その後、日本ダービーでは11着に敗れましたが、今にして思うと2400mは長かったのでしょうか?

GIドキュメント

京都2歳S→弥生賞と重賞連勝しクラシック主役候補に(撮影:下野雄規)

中竹師 うーん、何かが本当じゃなかったのでしょうね。距離とかで片付けられるような負け方じゃなくて、ちょっと動かなさすぎました。

――向正面で勝ったレイデオロが堪りかねてマクるなど、超スローペースの中でも上がり3Fは33.8秒と末脚は発揮していましたが……。

中竹師 それにしてもちょっとね。しまいは来ていますけど、「あんなもんじゃない」と思っていました。

――秋の神戸新聞杯は9着でしたが、この頃の状態はいかがでしたか?

中竹師 何にも悪いところはありませんでした。逆に、弥生賞の時よりこの頃の方がずっと状態は良かったんです。京都2歳Sや弥生賞の頃はまだ全然馬ができていませんでした。それが秋になってだいぶ良くなってきたんです。だけど、良くなってきてからがレースで不調でしたからね。

――「あれ?」となりますね。

中竹師 もう、「なんで? なんで?」と思うばかりでした。弥生賞の状態であの走りができたのに、なんで今こんなに走れないんだろう、と。・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

netkeiba特派員

有名予想家・ライターによるGIスペシャルコラムや、有力馬密着レポート、1週前からの調教レポートなど、GIレースの攻略情報をどこよりも詳しく、より濃密にお届けします。公開はプレミアムサービス限定となります。

関連情報

新着コラム

コラムを探す