【大阪杯・ダービー卿CT追い切り】春の中距離王決定戦!有力馬の追い切りを徹底解説!

2020年04月01日(水) 18:00

中距離以上の路線に戻ることがベスト

 先週の高松宮記念。終わってみれば、雨の影響が大きく出たレースという印象ですから、予想のアプローチはハズレ。狙った南W追い切りは全滅という状態でした。スプリントGIなんだから、坂路で動いた馬を順当に評価しておけば、というのは結果が出てからの考え。来年以降には課題の残る予想でしたが、南W重視に悔いはありません。もちろん、参考にしてくださった皆様にはごめんなさい、ですけど。

 さて、今週は大阪杯。GIになって今年で4回目。今年も昨年重視した調教傾向で本命を決めるつもりです。ここでは上位人気が予想される栗東所属馬の3頭を取り上げて、あとの2枠はダービー卿CTの解説に使うことにします。

【ダービー卿CT/マイスタイル】

 昨年は3着でしたが、今年ちょっと違うのは歩んできた戦績。マイル以上の距離を使っていた昨年とは違い、今年はスプリントも使うのでは、と思うような芝1400mへの積極的な出走もありました。その分、坂路中心の追い切りになっているというのが、調教的には違うところです。

 そのあたりは坂路追いのラップにも表れていて、1週前追いの栗東坂路は4F51.1秒、1F13.4秒。たとえば昨年の1週前は栗東坂路4F51.9秒、1F12.6秒。今年の方がテンから速いラップを踏めるようになりましたが、その分、終いが止まり気味になっているという特徴があります。最終追い切りは栗東坂路4F53.9秒と前半ゆっくりラップでも1F12.9秒。netkeiba.comの予想オッズを見ると、人気を集めそうなのですが、調教捜査官的にはちょっと疑ってかかろうと思います。

【ダービー卿CT/クルーガー】

 2019年はオーストラリア遠征があり、その着順はかなり崩れています。それゆえに前走も全く人気がありませんでしたが、結果は勝ち馬から0.2秒差の5着。個人的にはまだまだ元気な8歳という印象がありますし、それを示した1週前追い切りの栗東坂路4F51.8秒と速い全体時計ながら、4F目12.2秒の最速ラップを踏めた点。

 そして最終追い切りは栗東坂路4F52.1秒、1F12.1秒。これまた4F目最速ラップですが、2F24.3秒。この脚力は中山マイルには最適。というのも、昨年の勝ち馬フィアーノロマーノの最終追いにラップがそっくり。予想オッズでは人気がなさそうですし、馬券的妙味はありそうです。

クルーガー

8歳を迎えてもまだまだ元気な印象のあるクルーガー(3月31日撮影)

【大阪杯/クロノジェネシス】

 エリザベス女王杯は5着だったとはいえ、勝ち馬からは0.3秒差。負けても大負けするところがありませんし、・・・

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井内利彰

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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