【ヴィクトリアM】昨年以上に今年は前有利の印象が強い

2020年05月16日(土) 19:00

毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 今週から東京は内3m地点に内柵を設置したBコース使用1週目。土曜は1R前から雨が降り続いたが、当初の予報ほど激しい雨は降らず、芝は正午に「稍重」に変更になった後は最終12レースまでそのまま推移した。

 通常、雨が降っている際の東京開催は中〜外差しが幅を利かせるケースが多いが、内柵設置で先週までの内寄りの傷みが軽減され、先週同様に「内&前主導」の流れが続いた。

 土曜は、芝競走は5鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「3番手、6番手、2番手、3番手、1番手」。メイン11R・京王杯SC(芝1400m)が現在の芝状態を象徴した形で、外枠から先手を主張した2番人気ダノンスマッシュがそのまま押し切り、1分19秒8の好時計。昨年タワーオブロンドンが計時した1分19秒4のコースレコードとわずか0秒4差。土曜11R時点では発表は稍重でも、時計の出方は良に限りなく近い。3着グルーヴィットは好位2〜3番手から終始内を立ち回ったもの。前に行った2頭で決着した先週のNHKマイルCに近いレース印象だった。

 日曜の東京は「晴時々曇」で予想最高気温27度。芝は早い段階で「良」に回復しそうだ。内&前主導の傾向は継続し、ヴィクトリアマイルはスローにならない限りは速い時計の決着。ノームコアが1分30秒5のレコードをマークした昨年に近い時計が出る可能性もある。

 昨年1、2着のノームコア、プリモシーンは最終4コーナーでは中団に位置していたが、土曜時点で外から差しが利いた昨年以上に今年は前有利の印象が強い。外の中団〜後方を通ってはまず届かず、外枠の馬は辛いかもしれない。

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小田哲也

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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