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今年前半の活躍が際立つ、赤岡騎手、宮下騎手

2020年06月09日(火) 18:00

コロナ禍で地元にとどまることになっても躍進


 コロナ禍のもとでの競馬では、中央・地方間の交流競走では、重賞競走以外はひとまず6月28日までの取りやめが発表されているが、地方間での交流競走は行われている。とはいえ感染リスクを考慮してのことだろう、遠方への遠征の場合は現地の騎手を起用することが多くなっている。

 コロナ以前であれば、交流競走でなくとも、たとえば吉原寛人騎手や赤岡修次騎手などは全国の重賞で騎乗するのが当り前の風景だった。それが3月終盤以降、多くの騎手が遠征を自重している。騎手の移動については主催者による規制があるわけではなく、騎手が自主的に遠征を自粛しているということは、3月31日付のこのコラムでも取り上げたとおり。

 そうした状況で、地元にとどまることになって圧倒的な成績を残しているのが、高知の赤岡修次騎手。6月7日現在の高知リーディングでは118勝を挙げ、2位の永森大智騎手(64勝)にダブルスコア近い差をつけトップを独走している。

 近年、赤岡騎手は南関東での期間限定騎乗や、南関東をはじめとする他地区重賞でのスポット騎乗の機会が多く、高知リーディングでは2015年以降昨年まで5年連続でトップの座を永森大智騎手に譲る形となっていた。ところが今年は3月下旬以降、地元での騎乗に専念したところ、前述のとおりの成績を残している。

 特筆すべきは、赤岡騎手の勝率と連対率。6月7日現在、344戦118勝、2着65回で、勝率34.3%、連対率53.2%。2位の吉村智洋騎手(兵庫)の勝率が28.3%だから圧倒的だ。いつまでも高知にとどまることを本人は望んではいないだろうが、もしこの状況が続けば、今年は相当な数字を残すことになるかもしれない。

 ちなみにNARグランプリで騎手・調教師の表彰が、勝利数、賞金、勝率の部門別で表彰されるようになった2009年以降、赤岡騎手は2012年まで4年連続で最優秀勝率騎手賞を受賞しているが、2010年の勝率38.9%は、その後にも破られていない記録。さすがにそれを上回るのは難しいかもしれないが、8年ぶりに最優秀賞率騎手賞への返り咲きはあるかもしれない。

 もうひとり、コロナの影響とは関係ないと思われるが、今年躍進が目立つのが、愛知の宮下瞳騎手。6月7日現在386戦51勝は、東海リーディング7位。そのうち地元名古屋では48勝を挙げ、名古屋リーディングでは4位となっている。1位の岡部誠騎手は115勝で抜けているが、2位の丸野勝虎騎手が59勝、3位の大畑雅章騎手が51勝だから、2位も狙える位置にいる。

 ご存知のとおり、宮下騎手は一度引退したあと、二人のお子さんを出産されてから復帰を果たしたのが2016年8月。翌2017年に61勝を挙げたときには驚かされたが、今年はそれをはるかに上回るペースで勝利を重ねている。

 今年好調の要因を聞いてみたところ、「普段と変わったことはないですが、ここまで順調にいきすぎていますね。女性騎手の2キロ減を、去年はうまく生かせなかったところがありましたが、今年はそれがうまく生かせていることもあると思います」とのこと。

 宮下騎手には、さまざまに達成されそうな記録がある。まずは自身キャリアハイの2008年にマークした72勝超え。さらに別府真衣騎手(高知)が2007年にマークした、日本の女性騎手としては年間最多となる82勝。

 今年はまだ半年以上残しているだけに、さらに上の年間100勝は?と聞いたところ、「さすがにそこまでは……、でも夢ですね」とのことだった。

 6月7日現在、地方通算では864勝。ひとまずの大目標、1000勝という記録達成も見えている。

 ちなみに宮下騎手の成績では、このほか韓国での56勝という数字もあり、それをプラスすると通算920勝。地方競馬だけの記録でなく、自身の通算1000勝という記録はさらに近くにある。

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斎藤修

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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