2020年09月25日(金) 18:01
▲9月30日をもって引退する山本康志騎手 (撮影:筑波遼)
1995年のデビュー以来障害レースに乗り続けた山本康志騎手が、今月30日をもって引退。今週末がラストライドとなります。
これまで中山大障害(マジェスティバイオ)をはじめ、障害重賞を6勝を挙げた山本騎手。デビュー1年目は1勝止まりという厳しいスタートから、のちのオークス馬ウメノファイバーのデビュー戦を託されるなど、自力で道を切り拓いてきました。
知られざる25年の騎手人生を振り返るとともに、中山大障害勝利につながった直談判のこと、心血を注いだ障害レースへの思いなど、胸の内を語ってくれました。ひとつの道を究めたベテランの最後のメッセージ――。
(取材・文=筑波遼)
――9月30日付で騎手を引退されることになりました。いつ頃から具体的に考えるようになったのでしょうか?
山本 実際に考え始めたのは3〜4か月ほど前ってところですかね。いろいろとあって決断したんですけど、大雑把に言えば乗り鞍が減ったこと。それが一番です。
僕自身の気力や体力面が落ちた訳じゃないし、むしろ自分を客観的に見ても技術的には進歩していると思えています。決して今が“ヤメ時”と思った訳じゃないけど、要は人気(依頼)があってこその商売。乗り鞍が減って周りからの人気も落ちた以上、そういうことなのかなって…。そんなふうに思うようになりました。
――これまでを振り返り、どんな騎手人生でしたか?
山本 僕は1年目に1勝しかできませんでしたからね。当時は減量の特典が3年だったので、その期間中に結果を出せないようなら先もないんじゃないかと思って…。それで2年目には所属厩舎を出てフリーになったんです。厩舎に所属するのが当たり前の時代だったし、2年目からフリーになるのは珍しいことでしたけどね。関西のほうに行ったり、第3場のローカル回りを専門にして自分なりに頑張ったつもりです。・・・
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