2020年10月03日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
土曜午前7時測定のJRA発表のクッション値は「10.8」(やや硬め)。土曜のレースは「良」で終日行われた。今秋の中山の過去3週は全ての週で雨の影響を受けて、時計の掛かる傾向が続いてきた。ただ今週は金曜、土曜、そして日曜も雨予報は出ていない。先週日曜と比べてもクッション値は硬めの方向に推移してきている。
土曜は、芝競走は6鞍。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「11番手、2番手、3番手、2番手、8番手、6番手」。好位組も差しも決まり、脚質による大きな差はなかった。ただ3〜4コーナーの内寄りが傷んできた影響か、徐々に差し優勢の気配は感じる。
スプリンターズSと直結しそうなのは10R・勝浦特別(3歳上2勝クラス)だろう。同じ外回り1200m戦。大外16番から中団につけた9番人気グッドマックスが最終4コーナー8番手から伸びた。レース前半3F33秒8〜後半同35秒0の前傾ラップも影響しているが、綺麗に「差し」が届いた。勝ち時計は「1分8秒8」。開幕週9月13日の2勝クラス(芝1200m=良)を勝ったアルミューテンが1分9秒3で、時計の出方自体はむしろ速くなっている。このまま雨が降らずにスプリンターズSを迎えれば「1分7秒台」は出てもおかしくない。時計が掛かった前3週とは、考え方を多少変えた方がいいかもしれない。
多少傷み出したが、内を通った馬も展開&能力次第では粘りが利く状況。スプリンターズSの大方の展開予想はモズスーパーフレアの逃げ想定だろう。多少飛ばしても粘りは利くタイプだが、果たしてその位置は「無風」なのか?差しが利き始めた芝状況を考慮すると、前半3Fの各馬の入りが勝敗に直結しそうだ。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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