2020年11月22日(日) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
東京は連続開催7週目。芝コースは今週からCコースに変更。Bコースの先週は向正面から傷んだ内寄りを避けて通る馬が多かったが、柵の外移動でラチ沿いの傷みが軽減された分、今週の土、日曜は先週ほど極端なコース取りにはならなかった。
日曜は、芝競走は6鞍。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「9番手、2番手、3番手、9番手、2番手、5番手」だった。前に行った馬が残るケースでも最後の直線は内をあけつつ走るケースがほとんど。JRA発表の金曜朝のクッション値が「9.5」、日曜朝のクッション値が「9.6」と標準の中でも徐々に硬めに移行中。晴天が続いていることもあって、瞬発力は生きる。中団〜後方でも切れのある馬は届く舞台設定。
展開上で注意したいのは日曜東京10R・南武特別(芝2400m)のようなケース。道中離れた2番手を追走した勝ち馬ブラックマジックは直線では外に出さず、徐々に内へ。道中3番手から2着に入ったハーツイストワールもギリギリ通れる内寄りをついて粘った。直線で中〜外を通った3着以下の馬は、残り1F付近では前と離されていた。伸びるのは中〜外とはいっても、前が楽をしていると、傷みが幾分でも軽減された内寄りの粘りも利く。
月曜メイン・東京スポーツ杯2歳Sは逃げ馬不在でスローペース濃厚。直線入り口でも脚の残っている馬はコースを選ぶ余裕があるはずで、最終的には直線の中央を通った馬たちの瞬発力比べが濃厚かもしれない。コントレイルが制した昨年の1分44秒5の2歳コースレコードはさすがに例外で、例年通りに「1分46秒〜47秒台」の攻防になりそうだ。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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