2021年01月22日(金) 18:00
5歳牝馬ドナアトラエンテ(父ディープインパクト)は、2歳夏の新馬デビューから前々走までの7戦、2カ月半以内のレース間隔で出走したことは一度もなかった。
この、海外を含めGIを7勝もしたジェンティルドンナの7歳下の全妹は、超良血馬とあって大事に使われてきたことに加え、最初は小型馬。ハ行での出走取り消し例もあり無理のできない体質だったためだろう。
だが、8戦目だった前回時のレース間隔は約2カ月。今回も約2カ月。出走距離が比較的ゆったり流れる1800mに限られているのは同じだが、かなり体質がしっかりし、以前ほどレース間隔を空けずに出走できるようになった。
デビュー時は418キロだった馬体も、前走は454キロになっている。ずっと1番人気の支持を受け続け通算【3-4-1-0】。それまで前半ゆったり行ける左回りでコーナーの少ない「東京、新潟」だけに出走していたが、前々走は格上がりの3勝クラスで、初の右回り1800mとなった中山もこなしてみせた。
初の右回りでコーナーが連続したためか、勝負どころからの反応が悪く、一旦は並んだコスモカレンドゥラに競り負けたが、前走のユートピアSも2着して、このクラスで連続2着。
55キロのハンデなら、強敵の少ないここはオープンに出世のチャンスだろう。Cコースでフルゲートが14頭に制限されている。今回の外枠は必要以上にもまれたくない牝馬ドナアトラエンテに不利ではない。スパッとは切れないが、前回よりは反応も良くなると思える。ルメール騎手とのコンビは【2-3-0-0】。
ハンデ戦で相手は一長一短。中山なら先行策が取れるシングフォーユー、好調教のウイングレイテスト、ショウナンバビアナなど伏兵を本線にしたい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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