2021年01月23日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
土曜の中山は午前9時前から雨が降り始め、終日やむことはなかった。同午前7時測定のJRA発表のクッション値は「10.4」(やや硬め)だったが、確実に軟らかい方向に変化してきている。土曜の芝は良馬場で始まったが、正午前に「稍重」、午後3時すぎに「重」に変更された。
先週は日曜メイン・京成杯を勝ったグラティアスに代表されるように、見た目には傷んだ内寄りからまだ伸びる馬はいたが、土曜の雨で一気に内寄りの傷みは進んだ。日曜も引き続き雨予報(場合によっては雪)なので、土曜以上に直線で中〜外を通った差し馬の伸びが目立つようになりそうだ。
土曜は、芝競走は4鞍。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「3、2、3、6番手」だった。これだけを見ると好位勢が強く見えるが、2〜3着は中団〜後方からの差しが目立っていた。
11R・初富士Sはオスカールビーが大逃げで飛ばす特殊な展開。離れた3番手から1番人気ドナアトラエンテが伸び、後方から外を進出したニシノカツナリが直線の外から伸びて2着に入った。
12R・1勝クラスはAJCCと同じ外回り2200m。最初の1コーナーで13番手にいたマイネルミュトスが4コーナー手前から外をまくり進出。先に動いた内のナリノモンターニュに最後は競り勝った。勝ち時計は2分20秒3。通常良馬場の1勝クラスなら2分13秒〜14秒台で走れるだけに、5秒以上は時計が掛かっている。
日曜は予報通りなら「不良」が濃厚。先行勢が馬場の中央〜外を選んで粘る特殊な展開にならなければ、3〜4コーナーから外めを進出する馬が有利になる可能性は高い。道悪適性も備えている差し馬をAJCCでは狙いたいと思う。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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