ブリーダーズSSを皮切りに今年の種牡馬展示会がスタート

2021年02月04日(木) 18:00

新種牡馬フィエールマンら15頭が登場

 去る2月3日、今年の一連の種牡馬展示会が、ブリーダーズスタリオンよりスタートした。北海道は、ちょうど強い冬型気圧配置により、今期一番とも思えるような強い寒波に見舞われて、日中になっても気温がほとんど上がらなかった。展示会開始は午前11時だが、気温は−7度。じっとしていると、ゾクゾクと寒気が体を襲ってくる。今が1年で最も寒い季節とはいえ、それでもこの気温の低さはかなり堪えた。

 さて、ブリーダーズスタリオンの今年の新種牡馬は2頭。菊花賞と天皇賞(春)を連破したディープインパクト産駒のフィエールマン、そしてアメリカンファラオ直仔のフォーウィールドライブである。また社台スタリオンよりジャスタウェイが新たに転入してきた。

 以下、展示の順に写真で紹介する。

1.フィエールマン 受胎確認後200万円、生後300万円

生産地便り

2.ジャスタウェイ 受胎確認後300万円

生産地便り

3.フォーウィールドライブは未着のため、3月に再度改めて展示の機会を設ける予定という。

(ただし、すでに満口である。2歳時3戦全勝の仕上がりの早さ、受胎確認後100万円という種付け料も魅力で、申し込みが殺到したという)

4.シュヴァルグラン 受胎確認後80万円、生後120万円 本年当歳誕生

生産地便り

5.アルアイン 受胎確認後120万円、生後170万円 本年当歳誕生

生産地便り

6.グレーターロンドン 受胎確認後50万円、生後80万円 本年産駒1歳

生産地便り

7.コパノリッキー 受胎確認後150万円 本年産駒デビュー 満口

生産地便り

8.アンライバルド 受胎確認後20万円、生後30万円 イーストスタッドより移動

生産地便り

9.トーセンラー 受胎確認後50万円、生後80万円 レックススタッドより移動

生産地便り

10.ダノンシャーク 受胎確認後30万円、生後50万円 昨年産駒デビュー

生産地便り

11.ラブリーデイ 受胎確認後120万円、生後170万円 昨年産駒デビュー

生産地便り

12.リオンディーズ 受胎確認後300万円 昨年産駒デビュー 満口

生産地便り

13.ベルシャザール 受胎確認後30万円、生後50万円

生産地便り

14.ストロングリターン 受胎確認後80万円、生後120万円

生産地便り

15.ディープブリランテ 受胎確認後50万円、生後80万円

生産地便り

16.ブラックタイド 受胎確認後200万円、生後300万円

生産地便り

 この他にサトノアレスも繋養されているが、今回は展示されなかった。したがってフォーウィールドライブを除いて15頭が展示されたことになる。

 さすがに新型コロナウイルス感染下のためか、参加人数は例年よりかなり少なめで、厳しい冷え込みもあって、フィエールマンの展示が終了した途端に、さっそく帰途につく参加者も少なくなかった。天候こそ、晴れたり曇ったりとまずまずだったものの、この寒さにはいささか参った。

 この後、来週は8日〜11日にかけて、4日間連続で地区ごとに各種馬場で種牡馬展示会が開催予定となっている。

 最後に、2月1日現在(サラブレッドブリーダーズクラブ発行)での満口種牡馬を列記しておく(馬名の前の*印は新種牡馬)。アジアエクスプレス(優駿スタリオン、受150万円)、エスポワールシチー(優駿スタリオン、受120万円)、エピファネイア(社台スタリオン、受1000万円)、オルフェーヴル(社台スタリオン、受350万円)、カリフォルニアクローム(アロースタッド、受400万円)、キズナ(社台スタリオン、受1000万円)、*ゴールドドリーム(レックススタッド、受100万円)、コパノリッキー(ブリーダーズスタリオン、受150万円)、*サートゥルナーリア(社台スタリオン、受600万円)、シニスターミニスター(アロースタッド、250万円不受胎時返還)、シルバーステート(優駿スタリオン、受150万円)、ダノンバラード(BRF、受100万円)、ダノンレジェンド(イーストスタッド、受100万円)、ドゥラメンテ(社台スタリオン、受1000万円)、ドレフォン(社台スタリオン、受300万円)、*フォーウィールドライブ(ブリーダーズスタリオン、受100万円)、ヘニーヒューズ(優駿スタリオン、受500万円)、ホッコータルマエ(優駿スタリオン、受150万円)、*ミスターメロディ(優駿スタリオン、受100万円)、ミッキーアイル(社台スタリオン、受250万円)、*モズアスコット(アロースタッド、受200万円)、リアルスティール(社台スタリオン、受250万円)、リオンディーズ(ブリーダーズスタリオン、受300万円)、*ルヴァンスレーヴ(社台スタリオン、受150万円)、ルーラーシップ(社台スタリオン、受400万円)、レイデオロ(社台スタリオン、受600万円)

 新種牡馬の中でも、展示会を待たずにすでに満口になっている例が何頭もいるのが分かる。またダートで成績を残した馬にも、人気が高まりつつあることが窺える。

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田中哲実

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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