2021年03月13日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
阪神開催は5週目に入り、芝コースは引き続きAコース。土曜に開催された3場では一番早く雨が上がり、重馬場でスタートした芝は午前11時39分に「稍重」に変更。そのまま、稍重で最終レースまで行われた。JRA発表のクッション値は金曜朝が「10.6」、土曜朝が「9.1」でやや硬めから標準方向に推移。雨の影響が残った分、土曜は多少時計がかかっていた。
土曜は、芝競走は4鞍施行(障害レースは除く)。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「5番手、1番手、3番手、2番手」だった。6R・3歳1勝クラス(芝1600m)は古川奈穂騎手が騎乗した1番人気バスラットレオンが鮮やかな逃げ切り勝ち。前半3F35秒9〜後半3F34秒6の絶妙ラップ。内を避けて通るシーンもなく、内寄りの傷みも極端には進んでいない印象。勝ち時計1分34秒2は、同じ阪神マイルで行われた朝日杯FSで1分32秒8を記録したことを考えれば、渋化した分だろう。
10R・但馬S(内回り2000m)は2番手を追走した1番人気ダノンマジェスティが抜け出して危なげない勝ち方。2着ムジカ、3着モズナガレボシは差し馬が台頭したが、極端な中〜外差し馬場にはなっていない。
日曜の阪神は朝から好天予報。太陽が出ている時間が長く、土曜よりも乾いて「良馬場」まで回復しそうだ。フィリーズレビューは1200mからの転戦組も多く、ハイラップになる可能性も高い。馬場的にはイン粘りも利くが、これだけ速い馬が多いと、最終的には中〜外差しが優位になるかもしれない。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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