2006年02月01日(水) 23:51
目立たないところで少しずつ基本となるルールが改正されています。それを知ることでその変化を楽しむことができます。
共同通信杯、きさらぎ賞、クイーンC、アーリントンCと続くクラシックロードを形成する3歳馬の重賞レースの、負担重量の決め方が変更になっていることです。
あらかじめ定められている馬齢重量に、収得賞金2000万以上の馬に1kg増加されるということになりました。この結果、どんなに賞金を稼いでいても負担重量は57kgが上限となります。これまでの規定ですと、これらの年明けの重賞で58kgを背負うこともあり、たとえそれで勝ったとしても、馬に与えるダメージが考えられました。
クラシックレース本番で背負う斤量よりも多く、前哨戦で背負うことの負担、わずか1kgであっても、それは考えるべきところでした。それが今年から改正されたことで、今までより戦いやすくなったと言えます。
それに、有力馬と呼ばれる馬の立場がしっかりしたことで、その能力を十分に発揮できることになるでしょう。わずか1kgではあっても、58kgより57kgであれば、馬の成長を促すことは可能かもしれません。なるべく近い斤量で戦うことで、その時々の能力比較も正確になります。
もっと言えば、長期間にわたって強い馬が走り続けることも見えてきます。当然、古馬になってからの各レースの厚みも増してくるでしょう。クラシックレースで良績を残した馬たちが、息長く走り続けることで古馬のタイトル戦が盛り上がる、そうあることをみんなが願っています。少しでも、その姿に近づくための努力がなされたことは、とてもうれしいことです。
取りあえずは、京成杯、シンザン記念からスタートした春のクラシックロードに、今年の負担重量の変更がもたらすことを、注意深く見ていきましょう。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。