2021年03月27日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
開催3週目に入った中京の芝は先週までのAコースに替わり、内3mに内柵を設置したBコースに変更。ただ、前2週が雨の影響を受けた分、内ラチ沿いの傷みは進んでいて、JRAホームページでも「柵の移動で大きな傷みはカバーされたが、2コーナー、3〜4コーナー、正面直線の内柵沿いにカバーしきれない傷みがある」とのこと。土曜のレースでは中〜外が伸びそうな気配はあった。
土曜は、芝競走は4鞍のみ。高松宮記念と同じ芝1200mは行われなかった。優勝馬の最終4コーナーの位置は「3番手、2番手、10番手、5番手」。通過順だけを見れば、好位勢が活躍しているが、直線の特にラスト200mでは中〜外を通る馬の脚勢が良かった。
9R・4歳上1勝クラス(芝1400m)は最終4コーナーで10番手の内寄りを通っていた8番人気エピローグが外に出さず、内から2頭目のスペースを伸びた。対照的に2着に届いたアランチャアミーゴは最終4コーナー15番手から大外を伸びた。このレース、前半3F33秒8〜後半3F36秒0。完全な前傾ラップだったため、差し馬が台頭したのは事実だが、先行勢が傷み気味の内寄りで粘り込むのは結構厳しい印象。
さらに厄介なのは日曜の天候。愛知県の予報は曇時々雨、日曜午前6〜12時、12〜18時までの降水確率は90%。予報通りに雨が降れば、稍重〜重まで悪化する可能性もある。
内寄りの傷みがさらに進展するなら中〜外伸び。逆に差し馬の決め手が削がれるほど馬場が悪くなれば、前の組の粘り込みなど、日曜当日に見極めておきたい点は多々ある。各馬の道悪の巧拙はもちろん、馬場読みの悩ましい1日になりそうだ。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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