2021年04月07日(水) 18:00
先週の大阪杯徹底予想LIVE、ご視聴いただいた方、ありがとうございました。番組の中でカデナを推奨する時に「坂路の自己ベストを更新した馬はヒモでもいいから押さえた方がよい」というお話をしましたが、4月4日の中山7Rがまさにそれ。勝ったシャワークライムは単勝24.3倍でしたが、最終追い切りが美浦坂路で4F52.6秒と、自己ベストを0.6秒更新する時計でした。
ちなみに私の自己ベスト更新の判定としては、4F53秒よりも時計をマークした場合としています。「絶対的な」スピードが上がったとしても「相対的な」スピードが通用しなければ競走には意味がない、そういった観点での時計設定です。ぜひ、実戦してみてください。
さあ、今週は桜花賞。抽選待ちの馬もいるだけに、出走メンバーが確定しませんが、馬券検討が楽しみになるレースであることは間違いありません。前提として、阪神JFの1着2着に対して、どのような評価をするのか。netkeiba.comの予想オッズではこの2頭がかなり人気を背負いそうですし、この2頭の走りが配当のターニングポイントになることは間違いないでしょうね。
【ニュージーランドT/バスラットレオン】
シンザン記念以来の前走は中8週というローテーションでしたが、その追い切り本数は3本。かなり少ないと思いましたが、逃げて4キロ減を最大限に発揮したという騎乗だったと思います。ポイントになるのはスピード。シンザン記念3着時もそうでしたが、ここ2戦は最終追い切りで坂路4F時計の自己ベストを更新しています。
それだけに、今回の最終追い切りでもスピードに注目。4F目12.3秒で終い最速ラップが踏めた点はいいと思いますが、4F53.5秒は少し遅め。ちなみにシンザン記念の最終追いでは、4F52.5秒で2F24.2秒の最速ラップ。この馬の追い切りで見せるスピードレベルを考えると、少々物足りないというのが正直な印象です。
【阪神牝馬S/デゼル】
オークスで2番人気に支持されるも11着に敗れ、迎春Sでは中山芝2200mで3着。芝2000mを超えた距離での成績を思えば、確かに長距離は向かないのかもしれません。ただ、オークスは別に敗因があると思いますし、迎春Sも休み明けが影響はしているような気がします。いつもCWで素晴らしい動きを見せるタイプだけに、マイルという距離がどうなんだろうという気持ちは正直あります。
調教内容に関しては、中7週になりますが週中CW、週末坂路できっちりと本数が乗られています。1週前追い切りのCWは映像で確認しましたが、体の使い方が素晴らしく、その安定感も抜群。前走も同様の印象でしたが、今回はそれ以上かもと思わせてくれます。ただ、最終追い切り坂路での4F54.5秒は少々地味。また、4F目最速ラップが踏めなかった点も気になります。
【阪神牝馬S/リアアメリア】
ローズSで先行押し切りを見せたこともあり、その後は牝馬芝中距離の王道を歩んできましたが、ここでマイルへシフト。そもそもマイルで連勝した馬ですから、これがベストの選択に思えますし、今の競馬のスタイルでこの距離に戻った時、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、そういった楽しみはあると思います。
動きを見ることはできませんでしたが、1週前追い切りの坂路では4F目12.1秒。さぞ、切れた動きだったのではないかと思います。最終追い切りはCW。見た目には落ち着いて走ることができていただけに、自分のリズムで走って、この距離でどんな脚を使うか見てみたいところです。
【桜花賞/ソダシ】
2歳時のCWでの追い切りでは、とても牝馬、しかも2歳には思えない動きを見せて印象的でした。今回はCWでの追い切りが1本しかなく、しかも木曜日だったので、ライブでその動きを確認することはできませんでした。映像を見るかぎり、さすがに3週前追い切りという段階なので、まだエンジンを温めるような動きだったと思いますが、・・・
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井内利彰
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ
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