【フローラS予想】開幕週で高速馬場が想定されるオークストライアル/古澤秀和

2021年04月23日(金) 18:00

上位人気が予想されるユーバーレーベンの高速馬場での評価は…(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 今週はオークストライアル・フローラSが行われます。東京競馬の開幕週で週末の天気予報では午後に若干雨の可能性はありますが、降っても少しのようなので良馬場での競馬となりそうです。時計が速く軽い馬場を想定しながら、このレースに出走を予定している馬を馬体的見地から分析したいと思います。

ウインアグライア

 新馬と洋芝のコスモス賞を連勝後、重賞と高速馬場で結果が出ませんでしたが、前走の若駒Sでは中京の重馬場で時計が掛かったこともあり牡馬相手に勝ちました。牝馬にしては骨が太目で直飛節、筋肉の質を見てもいかにも持久力がありそう。成績の通り力のいる馬場向きでしょう。想定の様に時計が速い軽い馬場だと厳しいかもしれません。距離の目処は立っているので、スタミナを活かすような競馬なら上位に食い込めても良いと思います。

オヌール

 デゼルの全妹。新馬、アルメリア賞と連勝しここに臨みます。410キロ台の小柄な馬体ですが、付くべきところに筋肉がしっかりと付いていて、腹目もゆったりしています。手先がしなやかで軽く、いかにも高速馬場が合うタイプ。繋(つなぎ)の角度も理想的です。ディープインパクト産駒ですがそこそこ位置を取れるタイプなので、ここもまず好勝負になりそうです。

スライリー

 430キロ前後の馬格ですが、しっかりと筋肉が付いていて牝馬にしてはどっしりと見せます。繋の角度は深め、管骨も太めなのである程度時計が掛かる馬場が向くタイプでしょう。能力の絶対値自体は低くないので、もし時計が掛かる馬場になればそこそこ走れて良いと思います。

パープルレディー

 1勝目は3戦目でしたが、続くゆりかもめ賞で連勝。繋が長く、角度も理想的。トモの肉付きはまだ甘いところはありますが、筋肉の質が強そうで瞬発力がありそうです。軽い馬場が合いますし、距離適性を考えてもオークスでも好勝負になりそう。ここも当然好勝負になるでしょう。

ユーバーレーベン

 骨太で柔軟性が高く、筋肉の質もスタミナ寄り。時計の掛かる馬場が合うタイプ。皮膚を薄く見せ仕上がりが良いし、時計が掛かる馬場が良いタイプでも阪神ジュベナイルFで好走しているように対応できなくもないでしょう。距離延長はプラス材料です。

ルース

 繋は立ち気味ですが、手先に重苦しさはないし、バネを感じさせる飛節からも軽めの馬場は悪くないでしょう。中距離向きの馬体で、ある程度位置を取って行ければ好走可能です。

【総括】

 ここはパープルレディー、オヌールのディープインパクト産駒2頭が適性的に抜けている印象です。ユーバーレーベンは能力でどれだけ迫れるかでしょう。他ではアンフィニドールが余裕残しの仕上げで勝った初戦の内容が良かったので、どれだけ良くなっているか注目したいと思います。結論はウマい馬券で。

■プロフィール
古澤秀和(ふるさわひでかず)
 2002年に雑誌「競馬王」でデビューしたのを機に、プロ予想家としての活動を開始。中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。必ず開催競馬場に足を運び、生の馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。それを基盤としながら、血統やレースリプレイ、過去データ分析などのファクターを絡めて予想している。主に各馬の「適性」を見極めることに注力し、「適性外の条件で惨敗」→「適性条件で巻き返し」というパターンに重点を置いた予想を展開。これにより、複勝10倍を超えるような穴馬も高頻度でピックアップしている。

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ウマい予想家

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

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