2021年05月07日(金) 12:00
「純ちゃん、雨降らせてよ〜」と、たまたま阪神競馬場を出ようと歩いていた際、調整ルームに戻る途中の和田騎手と会い、その言葉が。
確かに、今回は最大のチャンスとなった舞台設定。そこにもう1つ雨という要因が加われば、ディープボンドにとってプラスに働いたことでしょう。しかも当日は雨予報もあっただけに悔やまれるところも。
また12番枠ということもあり、スタート後に内でジッとできた馬たちに比べると、外からポジションを取りに行ってインから外3頭目をまわる形に。
内目の枠によりラチ沿いやインから2頭目を通れた馬と、外から入っての内ラチ3頭目外とでは距離が距離なだけに最後まで枠の有利・不利はあったように思えました。
しかしながらディープボンドと和田騎手は、そんな好条件と言えない中でも、自分の競馬に徹し、最後も人馬共に気力を振り絞っての走りを見せての内容。2着と負けはしたものの、実に素晴らしい内容だったなぁ…と拍手でした。
そして勝利したワールドプレミアにおいては、先週のコラムでも書きましたが、心身のバランスが合致してきた素晴らしい走りでしたし、3着のカレンブーケドールは戸崎騎手が勝負にいっての内容。流石でした。
さてこの日ですが、北村友一騎手が骨折。
複数箇所のようですし、今、たくさんの乗り馬に巡り合い、お手馬であるレシステンシアやクロノジェネシスとのGIも待っていた中。本当に残念ですし、本人の痛みと悔しさは計り知れないだろうな…と胸が痛くなりました。
とにかく手術の無事と、術後の順調な経過を願うばかりです。
さて今週から5週に渡っての東京でのGIレース。その最初となるNHKマイルカップ。
直線の長い東京のマイルは、一見、切れ味を武器とする馬が有利と感じられますが、終わってみると案外、スタートから持続してのスピードを維持できるタイプが結果を残しているようにも…。もちろん展開にもよりますが、割合として、そのような印象を受けるのです。
そういった点も考慮しながら現時点で気になっているのが、ルークズネスト。
スタートも含め、まだ安定しないところはありますが、走りのフォームから広い東京コースは合いそうな気がしています。
また今回、先行する馬が多そうな顔ぶれから、それらを見ながらで、なおかつ適距離に戻るという意味でもプラス材料を多く感じるのがシュネルマイスターかな…と。
とは言え、ここは枠と枠の並びも重要となりますので、もう少し考えてから結論を決めたいと思っています。
それでは皆さん、日曜日はフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。
ホソジュンでしたぁ。
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細江純子
愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。
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