2021年05月14日(金) 18:00
1400mの京王杯SCを勝って安田記念も連勝したのは、過去20年間、2005年アサクサデンエンだけ。その20年間、京王杯SCを「1、2」着に好走して安田記念に出走した馬の成績は【1-3-1-25】不出走10頭。同じコースで、距離が200m異なるだけなのに、両レースともに快走した馬はごく少数にとどまる。京王杯SCをステップに安田記念を制した馬はアサクサデンエンのほかに3頭いるが、京王杯SCの成績は「3、4、9」着だった。
同じスピード型でも、京王杯SCの狙いは距離1200-1400mの方がいいスプリンター型。近年の東京1400mはめったにHペースにならない流れも味方し、スタミナ兼備の総合力を問われないことが多い。
人気のラウダシオン(父リアルインパクト)は、1600m【1-1-0-2】に対し、1400m以下【3-1-2-1】。3歳時にNHKマイルC1600mをレシステンシア(日曜ヴィクトリアマイル出走)に勝っているが、今回の1400mの方が信頼度は高い。
ラウダシオンが勝ったNHKマイルCを1分32秒8で4着(0秒3差)だったタイセイビジョン(父タートルボウル)は、1600m【1-1-0-4】に対し、1400m以下【2-1-0-0】。1400m最高タイム1分20秒8は平凡に映るが、それは現在も残る2歳の東京コースレコードであり、今回の1400mの方がはるかに合う。父タートルボウルのGI勝ちは何度も出走した1600mだが、最初のころに出走した短距離1400mに2戦2勝の星がある。
前走の京都金杯は勝ったケイデンスコール(4月のマイラーズCも快勝)と0秒3差だけ。1600mではちょっと詰めの甘いレースを続けているが、今回は1400mをレコード勝ちしたときと同じルメール騎手が乗ってきた。逆転がある。
2頭ともに人気だが、ラウダシオンをマークできるタイセイビジョンから入りたい。もちろんラウダシオン本線だが、相手候補の中に動きの目立った牝馬シャインガーネット、シーズンズギフトの2頭は入れておきたい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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