2021年07月23日(金) 18:00
このコースはこなせそうなモントライゼ(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規
今週はJRA最短距離の重賞アイビスSDが行われます。新潟の直線1000mで行われるレースですが、体型による有利不利が出やすい条件だと言えます。また、もはや常識となりつつありますが枠も外が有利です。これらの点を踏まえながらこのレースについて馬体面を中心に考えていきたいと思います。
タマモメイトウ
スラっとして脚はやや長めだが胴が短くてまとまった馬体。あまりこのコースで良いタイプには見えませんが、前走の勝ちっぷりを見ると適性は高そうです。ただ、開幕週ということもあって脚質面でも厳しい競馬になりそうですし、斤量も背負うので妙味は薄そうです。
ビリーバー
この時期の割に厚ぼったく見えます。体型的には重心が低く、トモが発達しているので、昨年3着にきているように適性がないというわけではないでしょう。ただ、デキなどを総合して考えるとここはあまり買いたくありません。
ヒロイックアゲン
脚も胴も短めでいわゆる箱型の体型。このコースには実績も示す通り合っているでしょう。皮膚を薄く見せてデキは悪くなさそうですが、もう一段トモの張りが良ければいうことなしです。斤量もマズマズ背負うので、妙味という点では薄い気がします。
モントライゼ
胴にゆとりはありますが、トモが非常に発達していて重心も低め。このコースはこなせそうです。仕上がりはまだ絞れますが良い部類に入りますし、トモの張りも素晴らしいです。斤量53キロは反則的に軽いですし、まず勝ち負けに持ち込めると思います。
ライオンボス
ツナギが短く重心の低い体型。筋肉が発達していて実績が示す通りこの条件は合います。前走は仕上がっていましたが張りは一息の馬体。ただ、使われての上積みは大きそうで、写真を見てもトモの強度が増しています。レースはスタート直後にぶつかり、押して出て行ったのでリズムが悪かった印象。ここは変わり身十分でしょう。
ロードエース
各パーツが短く、重心の低い体型。トモが非常に発達していて、この条件への適性は高いでしょう。トモの強度も増していますし、薄っすらあばらが浮いて皮膚を薄く見せてデキも良さそう。期待できそうです。
【総括】 現時点ではモントライゼ、ロードエース、ライオンボス辺りを買いたいところです。あとは枠順と当日の馬場やデキなどで上げ下げしたいと思います。結論はウマい馬券でご確認ください。
■プロフィール 古澤秀和(ふるさわひでかず) 2002年に雑誌「競馬王」でデビューしたのを機に、プロ予想家としての活動を開始。中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。必ず開催競馬場に足を運び、生の馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。それを基盤としながら、血統やレースリプレイ、過去データ分析などのファクターを絡めて予想している。主に各馬の「適性」を見極めることに注力し、「適性外の条件で惨敗」→「適性条件で巻き返し」というパターンに重点を置いた予想を展開。これにより、複勝10倍を超えるような穴馬も高頻度でピックアップしている。
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